2011年05月31日

新潟県の桜草.2

2011年05月27日『新潟県の桜草』で紹介しました新潟県阿賀町鹿瀬の伊藤フキさん(82)のお庭を
murasaki日記』のmurasakiさんがBlogに掲載されていました。
2011-05-29『鹿瀬のサクラソウの花』に白い桜草の画像もありましたが、
お願いして2011-05-30『鹿瀬のサクラソウの花の写真』で、フルサイズで再掲載していただきました。
murasakiさんありがとうございました。感謝感謝です! face03 icon12 icon14

画像で見る限り花筒は薄く色が入り、淡いピンクがかった白花のようです。
2011年05月21日『仙台Uさん宅へ』で紹介した仙台さくらそう会のUさん所有の
「駒止のように淡いピンクがかった白花」の愛称『国見淡白』と似てますね。
2011年02月15日『福栄サクラソウを守る会』で紹介した
鳥取県日南町福栄地区神戸の白花の桜草も淡くピンクが入っているそうです。


カナコさんのBlog『カナコのいきいき生活!』2011/05/29『クマガイソウ』には、
福島県二本松市戸沢字柏久保地内で開催された『羽山の里クマガイソウ祭り』が紹介されています。
白花の桜草の写真も掲載されていますが、こちらは花筒白。
花筒白の白花では、野生種なのか園芸品種なのか判別は困難でしょうね。


台風一過。快晴。
オホーツクの高気圧が寒気を吹き下ろしているので明日の気温は低め。明後日まで気温低め、広く雨。
明日の県内はおおむね曇り、夜はところにより雨。庄内ではところにより昼過ぎから雨。
今日の最低気温9.1度(-4.4度)。最高気温21.6度。11:40=19.9度。18:40=17.5度。
明日の予想最低気温10度。予想最高気温21度。
明日の降水確率午前10%午後30%。波の高さ1.0m。  


Posted by さくら at 19:00Comments(3)日本桜草11

2011年05月28日

故斎藤教頭先生の桜草鉢

震災後から故斎藤教頭先生宅で雪囲い外しや庭の手入れなどの手伝いをしています。
そのお礼として、今まで仕舞って置いたという
故斎藤教頭先生が通販で購入した、黒塗りの桜草鉢を3鉢頂戴しました。
故斎藤教頭先生から桜草の苗をもらってから40年近い年月が経ち、
鉢までお世話になるとは夢に思ってもみませんでした。感無量です。
大切に使わせていただきます。face02


この黒い桜草鉢、浪華さくらそう会会長の山原さんのBlog『日本の桜草と美術』
2011年02月25日『桜草短型鉢の由来』に載っているのにソックリ。

加藤亮太郎著『日本桜草』を見ながら、
なにか情報は載っていないかとページをめくっていると
138ページ<桜草用ラベル>に番号札の画像が載っていました。
今まで何気に見てましたが、今回ビビビッ!ときました。

故斎藤教頭先生の奥さんいわく
奈良県天理市のサカタノタネから毎年サクラソウを購入していたけど、
品種は選べず10品種一組で販売されており、
それを毎年購入して、
「これは有る(既に所有済み)。」
「これは無い(今回初めて)。」
と一喜一憂しながら107品種まで蒐集。
品種管理は名札ではなく番号札を立て、
ノートに番号と品種名を記入して管理していた。
とのこと。
故斎藤教頭先生は桜草栽培を始めるにあたり、
加藤亮太郎著『日本桜草』を参考にしたのかもしれませよね。
本が残っているか否かも、訊ねてみようと思います。

ふと思いました。
故斎藤教頭先生の桜草の苗、鉢、情報、全てが関西発。
鳥居氏が世話人を努めるさくらそう会は『桜草は江戸の花』と広言していますが、
桜草をいち早く全国に広めたのは、関西地方なのですね。


昨夜から午前中にかけて雨。お昼前から陽射しが戻り午後は曇り。夕方雨。
今日28日の最低気温16.3度(6月中旬並み)。最高気温22.5度(平年並み)。18:40=19.7度
明日の予想最低気温17度。予想最高気温22度。
明日の降水確率午前40%午後30%。波の高さ0.5mのち1.0m。

午前と午後に雨。お昼前後曇り。
今日29日の最低気温17.1度(4.6度)。最高気温20.9度。18:40=18.9度
明日の予想最低気温15度。予想最高気温18度。
明日の降水確率午前80%午後70%。雨は夜にあがり曇りへ。波の高さ2.0m。
台風2号は15時温帯低気圧へ。強風と大雨に今後も注意。
沖縄で風速50m越。種子島で450mmの記録的大雨。

昨日からの雨が断続的に降り、今期最高雨量。肘折62mm、尾花沢47mm、山形市41mm。
1日中雨模様。お昼前から曇り空となり風が吹いているので路上は乾燥。
台風2号から変わった低気圧が東へ抜けていくので明日は高気圧に覆われて晴れる。
午前中北東の風強く冷え込む予報。
今日30日の最低気温15.8度(2.5度)。最高気温17.2度。
11:40=15.2度。18:40=15.3度(気温ほど温かくない、肌寒さを覚える)。
明日の予想最低気温9度。予想最高気温20度。
明日の降水確率県内全域午前午後とも0%。波の高さ1.5m-1.0m。
  

タグ :

Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11桜草の鉢

2011年05月27日

前代未聞の紅無地

2009年06月28日『日本桜草の救出』で紹介した矢口さん宅から持ち帰った救助苗には、
『前代未聞』と書かれた名札が3枚だけありました。
あれから3年目の今年、『前代未聞』であろう絞りの花が3株開花しました。
花数が多くボリュームあって見応えがあり、紅の絞りが見事に入った1株は希望者へ譲渡しました。
残った2株は繁殖用に手元に残しました。

矢口さん宅救助苗からは、真っ赤な紅の夕陽紅も開花しました。
しかし、ウチにある夕陽紅と比べて
・一足早く開花したことと
・花びらが長い気がしたこと
・垂れ咲きではなくラッパ咲き?に近いこと
が気になっていました。
夕陽紅が開花すると、やはり花びらが長いですし咲き方も違います。
品種不明ですが、綺麗な花ので残して様子を見ることにしました。

或る日のこと、
余剰苗を譲渡したお宅を訪ねると、大明錦が紅色に芽変わりしていました。
完全な紅無地ではありませんが、譲渡先では品種が違うのだと思っていたそうです。
それを見て、ハタと気づきました。
真っ赤な紅の夕陽紅似の花は、紅無地となった前代未聞ではないのかと。

ウチには、矢口さん宅救助苗に『前代未聞』の名札があったことから、
鶴岡蒼樹会の展示会で同定目的で購入した『前代未聞』もあります。
・矢口さん宅救助苗『前代未聞』
・『前代未聞』の紅無地とおぼしき花
・蒼樹会の『前代未聞』
上記の花筒を割って調べてみたら、3品とも短柱花でした。

閑話
昭和51年(1976年)発行 鈴鹿冬三著『NHK趣味の園芸:日本サクラソウ』には
『前代未聞』が長柱花で、『木枯らし』が短柱花と記載されています。
昭和60年(1985年)『さくらそう』を出版された鳥居恒夫著
平成18年(2006年)発行『色分け花図鑑 桜草』には
『前代未聞』が短柱花で、『木枯らし』が長柱花と記載されています。
鈴鹿冬三氏(高鴨神社)の株は、先代が譲渡と受けたり東京から購入された株であり
先人の1976年の書物と正反対のことを述べ
「前代未聞を木枯と間違えて栽培している方が多い。違いはハッキリしている。」というなら、
桜草は古典園芸である以上、先人の言い伝えが正しく、優先されると思うので
鈴鹿冬三氏(高鴨神社)の株が間違いであるその根拠を示してほしいものです。

とは言いながらも既成事実に流される私。
名札に『前代未聞』と書かれていたので、『前代未聞』のまま育てます。
閑話休題

さくらそう会のHP『類似品種068木枯&111前代未聞』に因りますと
1.木枯の長柱花(花芯に花柱が見える)、前代未聞の短柱花(芯の奥にある)
3.白い目の周辺がハッキリと10ヶの凸がある「前代未聞」
ということなので、『前代未聞』の紅無地で良いようです。
とはいえ、さくらそう会では『前代未聞』の紅無地花について触れていませんので、
価値無しの名無しのゴンベ=『前代未聞の紅無地花』となるようです。
鈴鹿冬三氏に従えば『木枯らし』の紅無地花ということで、『花大将』なんですけどね。



気温が高めだったが陽射しが弱く、暑いというよりは、すごしやすい陽気。乾燥注意報、夕方潅水せず。
台風2号北上、週末は沖縄へ。関東甲信地方、東海地方で梅雨入り。
平年より12日早く、昨年より17日も早い梅雨入り。
関東甲信地方の梅雨入りの早さとしては、観測史上2番目に早い梅雨入り。
今日の最低気温15.2度(2.4度)。最高気温26.1度。11:40=24.7度。18:40=21.7度。
明日の予想最低気温16度。予想最高気温23度。
明日は曇り。降水確率午前20%午後30%。波の高さ0.5m。  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月27日

新潟県の桜草

新潟日報web版に、新潟県の桜草の話題が載っていた。
桜草を栽培されていたのは、此処でも82歳のお婆さん。しかも50年前から。

新潟県での桜草の情報は乏しく、
ふかや緑の王国などでは、新潟県産松乃山という野生品種が出回っているようですが
新潟県十日町市松之山・浦田地域に本当に自生地が存在していたか否かは、不明な処。
記事には譲渡を受けたと書かれており、どこの産地か書かれていないのが残念。

掲載画像には白い桜草らしき花も見えるので、花筒の色が気になりますわ。face01


新潟日報 2011年5月26日
阿賀町の民家でサクラソウ見ごろ 県内でも珍しい大群生
 庭植えが難しいとされるサクラソウが民家の庭一面に群生し、見頃を迎えている。阿賀町鹿瀬の伊藤フキさん(82)が半世紀をかけて育て、近所の住民らが連日、写真撮影や見物に訪れている。
 伊藤さんは50年前、知人から野生種一株を譲り受け、これまでに約3千平方メートルの敷地のいたる所に株分けし、丹精を込めて育ててきた。もともと庭植えが難しい花だけに、県立植物園(新潟市秋葉区)は「大群生させたのは県内でも珍しい」と驚いている。

  


Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月26日

平田町の桜草たち

平田町楢橋地区の楢橋という橋の直ぐ近くで、庄内赤より赤が濃い桜草が庭中に植えられた家を発見。
訪ねてみると、
「30年前に本当は駄目なんだけど
 埼玉の赤羽の浄水場に生えていたのを持って来て
 増えるものだからコツコツ庭のあちこちに植えているんだ。」
とのことでした。
楢橋地区内を見て回った時に桜草を見かけなかったので、赤羽産桜草は拡散してないと思います。

大町溝がある平田町の砂越ループ鉄橋周辺には桜草栽培者を多く見かけました。
庄内白と庄内赤の他に、南京小桜、浮線綾、千鳥遊、浜千鳥?もありました。
他の家には花筒白の野生品種的白花もありました。
(浮線綾、千鳥遊は蒼樹会でも頒布してなかった気がします。村山市の山野草展で浮線綾を見ました。)
園芸品種があるということは、昔から桜草に親しんでいるのか、桜草への関心が高い人が多い地域のようです。face01



薄曇り的快晴で風も吹き、気温が上がったほどは暑くはなかった。
四国中部近畿地方梅雨入り。台風2号が接近中。
今日の最低気温8.6度。最高気温26.3度。18:40=20.8度(そんなに高い?蒸すのかな。桜草潅水せず。)。
明日の予想最低気温15度。予想最高気温24度。
明日の降水確率午前午後とも10%。曇り。波の高さ0.5m。



  

Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月26日

平田町楢橋の自生地

庄内地方は最上川右岸と左岸に別れ、
気象庁では最上川右岸を庄内北部、左岸を庄内南部と呼んでいます。
庄内南部の桜草の自生地はだいたい判りましたが、庄内北部が今ひとつ判りません。

昔、平田町砂越に在る水土里ネット大町溝の人が、
私の庄内白を見て「お、桜草だの。」と言ったのを覚えています。
そこで、相沢川と水路がある楢橋地区へ出掛けてみました。

楢橋地区を見て回っても桜草をみかけません。
楢橋という橋のたもとで畑仕事の爺さんがいたので、庄内白の鉢を手に訊ねてみました。
「桜草を知っていますか?」と訪ねると、
「わがる(=知ってるよ)。」と開口一番言うではありませんか♪

「前は、そっちゃ堰があって、そこで咲いっだもんだ。水気ある日陰でねど咲かね花だった。」
と下図の赤い矢印方向を差して話してくれました。
「この水路沿い(楢橋という橋が掛かる灌漑用水路沿い)じゃなくて、向こうに堰があったの?
 この水路沿いには桜草は咲いていなかったの?」
と訪ねると
「この水路は、今は1本だけど、
 昔は山本堰、大町溝、飛鳥堰と言って
 対岸の家のところまで3本列んで流れていて
 ここから大きく向こうの幼稚園に曲がっていき
 幼稚園の裏を流れていたもんだ。」
と話してくれ、
「桜草なの、何処にでも咲いていたもんだ。」「白もあった。」
と言い、話している内に段々思い出してきたようで
「昔は紫もあった」と下図の紫の矢印方向を差して言いました。

田島紅など紅色の花が終わり頃になると紫色になるので
「紫ではなく、濃い赤でしょ?」と尋ねると
「濃い赤といえば濃い赤だの。」とのこと。
楢橋という橋のことも
「あれは昭和10年に完成したんだ。渋谷建設が作ったんだ。」
などと話し始め
「詳しいですね。」と言うと
「そこで生まれ育ったんだもの。」
と橋のたもとの家を差しました。
お名前と年齢を尋ねたら、今井コウシロウさん80歳。
またしても80歳です。

故安野悌治先生はご存命であれば今は94歳と5ヶ月。
故菅原デンスケ先生とは尋常高等学校の同級生というから、同い年でしょうか。
故斎藤教頭先生はご存命であれば85歳?
荒鍋の大滝あばちゃん、90歳?
遊佐町漆曽根の婆ちゃん、83歳。
八重幡ヨシコ婆ちゃん、80歳。
三瀬の婆さんも80歳。

「やっぱり80歳なんですね。
 80歳以上の人の昔の風景と
 80歳以下の人の昔の風景は、違うものですか?」
と聞くと
「違うの。今の人なの桜草のことなど知らねんだろの。」
とのこと。

90-80歳の方々は異口同音に
桜草はあちこちに群生していたと言います。
一般的に出逢う人の年齢は70-60歳なので
見て育った自然環境が違うようです。
『昭和40年代初頭の田んぼの基盤整備で桜草の自生地が消滅した』
という事が定説の如く信じていましたが、それ以前に何かが遭ったんでしょう・・・。

そういえば遊佐町漆曽根の婆ちゃんが言ってましたね、
「昔はみんな井戸だった。」って。
田んぼの基盤整備より先に行われた水道や下水のインフラ整備で
桜草の自生地が消滅したのかもしれませんね。
桜草は、スズメやツバメ、メダカやドジョウのように
人里近くで、人間の生活に寄り添って生きていたのかもしれないですね。
荒川の自生地も、野焼きなどで人の手が加わってできた場所ですから。

今井爺さんの紫(敢えて言うなら庄内紅)もあったとの証言は新発見でした。
平田町にも庄内赤と庄内白が多く見受けられ(園芸品種も数種類ありました)、
今井爺さんが言われたように、自生地が在ったと思われます。

  


Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月25日

中田地区の庄内白

中田地区で白い桜草の聞き取り調査を続けても、誰一人として知る人が現れません。
「故安野悌治先生から『栽培している人がいる』と聞いて探しています。」と説明すると
親身になって記憶をたどってくれるのですが、見たことも聞いた事も無いそうです。

故安野悌治先生宅とは違う安野さん宅を訪問すると、
開口一番「見たことはある。」と言ってくれましたが
一瞬『しまった』と言う顔付きになり、素っ気ない態度になりました。
突然現れた見ず知らずの中年に、田植えで忙しいというのに、付き合う必要はありませんもの
『早く帰ってくれ』というオーラが見えました。(^^;

それでも基本的に話し好きな方のようで、
庭には禅勝寺脇の葦ヤズ産の庄内赤が栽培されていること。
故安野悌治先生宅の桜草は禅勝寺脇の葦ヤズ産であること。
などなど伊藤さんと同じことを話してくれました。
「白い桜草は見たことはあるような気がする。」
「昔に見たことあるような気がするけど、分からない(思い出せない)。」
とのことでした。

お礼を述べ道へ戻ると、お向かいの庭にも庄内赤が栽培されているのが見えました。
『!』
その瞬間、庄内赤の隣りに庄内白が2本花茎を伸ばしているではありませんか icon05


訪ねると婆さんが出てこられ、見ず知らずの者から庭の桜草のことを少々面食らった顔していましたが
「ウチの庭には、買ってきたモノはない。
 みんな採ってきたり貰ったりしたもの。」
「白い桜草は私が禅勝寺の葦ヤズから採ってきたの。」
といいました。
「でも、白い桜草を誰も知らないし見た事もないと言ってますよ。」
と尋ねると
「だって採ってきたの昔だもの。私が20歳(はたち)の時だもの。」
「これなの安野先生も持ってないよ。」
とスラスラと話してくれて、もうビックリ!!

「20歳の時って、婆ちゃん歳なんぼだ?」と聞くと
「私? 恥ずがしごど。80。」とのこと。
「今80歳で20歳の時に採ってきたということは60年も前?!」
「そうよ♪」とあっけらかんと言うので、またまたビックリです!!

故安野悌治先生がご存命であれば今年94歳と5ケ月ですが、
故安野悌治先生宅のお庭を見る限りでは大の園芸家という風でもなく
近所の桜草自生地が基盤整備で消滅してしまうから救助してきただけのこと。
ヨシコ婆ちゃんは20歳の時に偶然白い桜草をみつけ、珍しいから採ってきたケース。
欲しくて採ってきたから今まで栽培できたのでしょうね。
また、それ以降の人たちが庄内白を見てないのですから、当時から珍しかったのですね。
(荒鍋の大滝ばあちゃんも、桜草をみつけ、珍しいから採ってきたケース。)

庄内地方に桜草は自生していたのか否か。
故斎藤教頭先生がくださった庄内白は、野生品種か園芸品種か。
その答えに、やっと出逢いました。face02icon22icon14

80歳以上の方と、
80歳以下の方とでは、見知っている環境が違うということを、今回も感じました。
同じ集落内、ご近所お隣りさん同士でも白い桜草を知らなかったことは驚きでした。
しかし、訊ねた方々の世代が違うので交流が無く、情報も伝わってないのでしょうね。


本城正憲さま、みつけましたよ。故安野悌治先生がサンプル提供された同じ産地の庄内白を。
この庄内白のDAN分析お願いします♪ face02


今日も快晴。空気がカラッと乾いているのか陽射しのおかげか、今日も過ごしやすい1日だった。
今日の最低気温11.7度。最高気温17.1度。18:40=13.9度。
明日の予想最低気温10度。予想最高気温24度。
明日の降水確率3日連続県内全域午前午後とも0%。波の高さ0.5m。  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月25日

中田地区の勘違い

中田地区には故安野悌治先生から桜草(庄内赤)を譲り受けたいう人は多いのですが
大半が枯らして消滅させていました。原因は庭に地植えをしてしまっていたからです。
故安野悌治先生の桜草が自生する庭を見て
『あれが一番間違いのない方法だ』と思い込み、
自分の家の柿の木や梨の木の下に植えてしまったのです。

禅勝寺脇の葦ヤズを知っていた方々は、桜草は水気のある場所に咲くと知っていても
禅勝寺脇の葦ヤズを知らない方々は、柿の木の下の日陰が良いのだと勘違いしたようです。
また、桜草が農薬に弱いことを知らなかったことも原因の1つとなったみたいです。
故安野悌治先生はお隣りの農薬散布も遠慮してもらっていたほどです。

故安野悌治先生と同じ地域の方々は、故安野悌治先生の庭のことも良くご存知で
「故安野悌治先生の庭は凹地で、水捌けが悪いところ。」
「ミョウガは水気のある場所に生える。」
「だからあそこは桜草が生える(繁殖できている)。」
と言われました。
故安野悌治先生の庭は偶然にも、桜草の繁殖に適した環境だったんですね。  

Posted by さくら at 15:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月25日

中田地区の葦ヤズ

中田地区の故安野悌治先生宅へ行きました。
柿の木の下は開花していましたが、
新居建設作業中に除雪した雪を置いて於いた画像右側奥は、
雪が遅くまで残っていたことと、土砂に埋もれたことで、小さく芽がでていました。


2007年05月09日『安野悌次先生宅へ』を読み返しますと、
中田地区の1軒で白い桜草を栽培していると言われています。
その言葉を思い出して禅勝寺脇の伊藤さんというお宅から聞き取り調査開始。
「桜草のことなら、安野悌治先生へ行って見たら。」
と切り出されたので色々話しをしたら
なんと、故安野悌治先生の桜草の個体は、
この伊藤さん宅の隣り=禅勝寺脇の葦ヤズから採り出した個体だと証言されました。驚きです!!

禅勝寺脇の葦ヤズは1反歩(300坪)ほどの広さで
桜草は西側=伊藤さん宅寄りにしか生えていなかったとのこと。

私は、
桜草は青龍寺川沿いに広く点在していたと思ってましたが
伊藤さんいわく違うそうで、ごく限れた場所にのみ自生していて
この辺りでは禅勝寺脇の葦ヤズの西側だけに生えており
そこから故安野悌治先生が持ち出したそうで、白い桜草は見た事ないそうです。

もう一軒、お庭には花が多く咲いている家を訊ねると
庭に桜草があり、同じく禅勝寺脇の葦ヤズの個体だそうです。
でも白花は見た事がなく「この辺はピンクだの。」とのことでした。


故安野悌治先生所有の桜草は、多くの方に譲渡さて栽培されていましたし
禅勝寺脇の葦ヤズの個体も同様に、多くの方に栽培されていました。
DNAπ型の庄内赤が残っていることが分かっただけでも収穫ですね。
  


Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月24日

常盤木に自生地あった?

山形県レッドデーターブック植物篇には
櫛引町常盤木地区にも桜草が自生していたと記載されていましたが、
今までの聞き取り調査では、
桜草を栽培している家が無い。
クリンソウを栽培している家はとても多い。
ということから、桜草の自生地は存在していなかったと思われます。


故安野悌治先生の中田地区の東部で聞き取り調査を行ってみますと
中田地区東部に桜草自生地は無かったようですが
故安野悌治先生は生前に中田地区産庄内赤を気前良く譲渡していたようで
多くの方が「故安野悌治先生から以前もらったことがある」と話してくださり
『桜草を櫛引町の花に』と願った故安野悌治先生の想いを感じました。

そんな中、「常盤木地区に桜草は在ったよ。」という方が中田地区東部に現れました。
「ウチには常盤木地区の方から貰った桜草があるから、常盤木地区にも桜草があるはずだよ。」
と言われるのですが
「その常盤木地区の方は、どこから桜草を入手したの?
 常盤木地区に自生地があったの?
 それとも誰かから貰ってきたモノ?」
と尋ねると、
「昔から育てている人ださげ(常盤木地区にその昔自生地があったのんじゃないの)。」
という言い方をします。
「昔からって、何年前から?」
と突っ込むと
「そこまでは解らない。」とのことで、今度聞いておいてくれるそうです。

出逢った方々との遣り取りを、面白おかしく短く文書に書くと
きつい言い方、嫌らしい突っ込みに感じるかもしれませんが、
その場ではお互い結構盛り上がって楽しく談笑しています。
談笑しているからこそ色々聞けるし突っ込んでいけるのです。

櫛引町で桜草の聞き取り調査を行うと、
「桜草のことなら、安野先生ん所さ行てみっだ。」と
必ず故安野悌治先生を紹介されます。
そして生前何度かお邪魔して話しを聞いてきたことと伝えると
初対面の私を一気に受け入れてくるというか、場がなごみ、調査が進みます。
「あんたは誰だもんだ?」
「なんの為に調べでんなだ?」
「調べで何すんな?」
などと質問されることがないので、気持ちが折れず、私としてはとても助かります。
これも一重に故安野悌治先生の人望の厚さのお陰と感謝しつつ調査しています。


今日は1日中陽が射したが、心地よい風も吹き暑くもなく、気持ちの良い1日だった。
今日の最低気温12.6度。最高気温22.4度(6月上旬並み)。18:40=17.1度。
明日の予想最低気温12度。予想最高気温18度。
明日の降水確率県内全域午前午後とも0%。波の高さ0.5m。

  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月24日

滝沢〜谷定に自生地なし

山形県レッドデーターブック植物篇には
櫛引町山谷地区にも桜草が自生していたと記載されていましたが、
高速道路の南側の滝沢〜山谷〜金谷〜谷定地区を今までずっと調べてきましたが
桜草を栽培している家が無い。
桜草を知らない。初めて見るという人が多い。
クリンソウを栽培している家はとても多い。
クリンソウを桜草と勘違いしている人が多い。
これらのことから、桜草の自生地は存在していなかったと思われます。
地形的に山沿いの傾斜地なので、平地ではありませんし葦ヤズも無かったそうです。

上山谷地区和楽小学校跡地脇を流れるコンクリ水路の脇に
園芸品種『駅路の鈴』が生えており、いつ誰が植えたかは不明とのこと。
近所の人は「ああ、今年も咲いているな。」と思うだけだそうです。
沢水が勢いよく流れる水路からは冷たい風が吹き上がり、土は湿気を含みふんわり柔らか。
フキとドクダミの葉が木陰と増し土を提供して
フキとドクダミの根が桜草の株割り(芽分け)をやっているような場所。
「水道屋さんの水路さ、桜草いっぺ咲いっだ。」と教えられたが、見つけられなかった。



桜草を知らない人が多いので、
『実物が在れば、知っている人が現れるかもしれない』と思い
谷定地区の方に庄内白をプレゼントしておいたのですが・・・。
ご主人も初めて桜草を知り『貴重な植物』とインプットされてしまったみたいで
仕事先きの藤島町宝徳地区で桜草をみつけた際に
「こんな珍しなんどの。くれちゃ!」と言って
庄内赤と庄内白をプランターで2本も貰って来ていたのです。

桜草栽培は簡単なので容易に増やせますが、
プランター2本をあげるとは、庄内人気質が表れていて笑うしかありません。
これだけ桜草があれば、アッという間にご近所に広まりそう。
櫛引町に藤島町産がこんな形で流入するとは思ってもみませんでした。  


Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月23日

遊佐漆曽根に自生地

遊佐町漆曽根地区は月光川右岸にあり、
蛇行して流れる月光川と石の河川敷、鉄橋と桜並木、鳥海山を望める、ちょっと素敵な景色がある集落。
小さな荷車を引いたお婆さんが歩いていたので、桜草のことを知っているから尋ねてみた。

「桜草があ、昔は家の周りさ咲いていたもんだ。井戸端の水気のあっどさ生える草での
 今だからこそ名前わがっけんども、昔なの名前もわがらなくて、普通の草だったもんだ。」
「家の周りさ、咲いていたっての。田んぼの畦さは、咲いてなかったんが?」
「そんなどさ咲がなね、暑ちぇどごでねぐ、日陰のの水気あっどさ咲くもんだけ。」
「なして家の周りさ咲ぐな?」「植えだなが?」
「昔はみんな井戸水だったさげの、水路(下水?)沿いさ咲いていたな。
 桜草は増えるもんださげ、誰も植えねっても増だもんだ。」
「しかし、名前も知らね草のごと、良く覚えでるの?」
「したって子供のときに良く摘んで遊んでいだがらの。」
「すごく詳しんども、お婆さん歳なんぼだもんだ?」
「私?! 恥ずがしごと。83。」

74歳の高橋爺さんは、遊佐町の桜草自生地は大楯の葦ヤズしかない。と言いましたが
83歳のお婆さんが言うには、少なくとも漆曽根地区には群生していたようです。
故菅原デンスケ(デンサク?)先生宅も月光川右岸で、近所といえなくもありません。
故菅原デンスケ(デンサク?)先生ご存命であれば94歳?ですから
80歳以下の方々が見知っている風景と
80歳以上の方々が見知っている風景は、違うのかもしれません。

白い桜草は見た事無いそうですが、
桜草の花を摘んで遊んでいたほど咲いていたなら
私が思っている以上に遊佐町を始め庄内全域で広範囲に自生していたと考えられ
その中から白い桜草=庄内白が誕生したとすれば、
産地が特定できないことも合点がいきます。


今日は曇り空で陽射しがなく、肌寒いような寒くないような天気。長袖で過ごした。
今日の最低気温8.4度。最高気温16.7度。18:40=14.9度。
明日の予想最低気温11度。明日の最高気温22度。
明日の降水確率県内全域午前午後とも0%。波の高さ0.5m。
  

Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月23日

遊佐大楯の葦ヤズ

故小林ヒデヒコ先生宅の庭には花筒白の野生品種的白花が咲いていて、
これは鶴岡では見かけないのだが、遊佐町では良く見かける。
故小林ヒデヒコ先生は蕨岡小学校に勤務したこともあるそうな。

故斎藤先生が酒田市若竹町に住まわれていたとき
そのお隣りに済む斎藤さんの証言によると
「故斎藤先生は『庄内白は鳥海山産』といわれた。」とのこと。

櫛引の故安野悌治先生は庄内白を所有しておらず
遊佐の故菅原デンスケ先生は庄内白を所有していた。
故斎藤先生は当初、庄内白しか所有しておらず
鶴岡の女性教諭と庄内赤と交換して、庄内赤を入手。それ以降桜草を収集するようになった。
これらのことから故斎藤先生の庄内白=私の庄内白は、遊佐町産の可能性がでました。

遊佐町大楯地区にはその昔、桜草の自生地があり、
大楯地区にはその自生地から直接「俺が採ってきた」
と話す庄内赤を栽培している高橋爺さん74歳が居ます。
高橋婆ちゃんの方が記憶が良くて、色々話してくれます。
高橋婆ちゃんは月光川右岸の吉出地区から嫁いできて、初めて桜草を知ったといいます。

高橋爺さんに大楯地区に在った桜草の自生地の岡のことを尋ねてみました。
すると、「岡でねぐで、葦ヤズだ。」と言われました。
遊佐の人たちからは
「大楯地区に岡があって、そこの生えていた。」
と聞かされていたのですが違ったようです。
「今の大楯地区の、どの辺りに葦ヤズ在たなだ?」
と聞くと、返答に困ったようで
「どの辺りって・・・昔の遊佐中学校の辺りみんなや。」
とのこと。かなり広大な葦原だったようです。
広大過ぎて、広大な葦原の中に大楯地区が在ったようなもんらしいです。

ただ、色々話しを聞いていると、河川敷の平らな葦原と違うようで、やはり岡だったようです。

冬場はスキーして遊んだほど高さがあり
下の方には村の稲の苗床があったそうです。
当時は出水(湧き水)が豊富で、
出水の川が葦ヤズの中を流れ、山菜のミズも採れたそうです。
出水の川は幾本も流れていて、当時は出水の田んぼが多かったそうです。
しかし、高橋爺さんは、白い桜草を見た事はないそうです。

故菅原デンスケ先生のことを訊ねると
「デンスケとは親子(親戚)だ。」そうで
74歳の高橋爺さんの爺さんの子供の子がデンスケさんだそうです。
しかしデンスケさんが桜草を持っていることは知らない。とのこと。

遊佐町で、葦ヤズの他に桜草の自生地は在ったのか訊ねると
爺さん婆さん二人同時に「ない!」と即答で断言されました。

それでも高橋爺さん宅にも庄内白が在るので
いつ、どこから入手してきたのか訊ねると
爺さんは「う〜ん、判らない(忘れた)。」と言いましたが
婆さんが「カンベ(カンベイという屋号)からだ。もらたろ。」
と言いました。二人が思い出しながら話し合うと
カンベ(正しくは勘兵衛=カンベエ)の嫁さんが何処からか買ってきて、
それを分けてもらったそうです。

「何処で買ってきたなだ!?」
「判らねえ・・・。」
「もらたなでねぐ、買たなが?」
「う〜ん、判らねえ。」
「んだば、いつ頃、何年前にもらてきたなだ?」
「20年もなっがのう・・・。」
「20年前というと爺ちゃん50歳だぜ。もっと前でねがったが?」
「(!)、うんだ、あんどきは若かったがらの。50歳ではねの。」
ということで25-30年前と推察。
今度カンベさんに聞いておくとのこと。


閑話
月光川左岸今の遊佐中学校の上流にサクランボ畑があり
杉沢地区を流れる熊野川と月光川の合流点の上には吊り橋があり、深い淵でした。
私にはその記憶があるのですが、大楯地区の葦ヤズの記憶がありません。
高橋爺ちゃんの記憶は、本人が思っている以上に古いのではないでしょうか。  

Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月22日

三瀬に自生地無し

山形県レッドデーターブック植物版には
桜草の自生地があった場所として
鶴岡市三瀬集落にある気比神社周辺と記してますが
桜草の自生地があった遊佐町や櫛引町、余目町などは、
町内の至る所で桜草を栽培しているお宅を見かけますが、三瀬集落ではみかけません。
それでも自生地が無かったという証言は得ていないので今年も三瀬集落へ行きました。

農作業中のお婆さんが居たので訊ねてみました。
「気比神社周辺に桜草の自生地があったというんだけど、見だごどあっが?」
「桜草は知らない。」「聞いたことも見た事も無い。」
「昔から気比神社周辺は草一本採ってはいけない場所。誰も触ってない。」
とのこと。
かくしゃくと明覚に話す方なので色々質問してみました。
「クリンソウはあっが?」
「クリンソウはたくさんあるよ。」
とのことなので、
山形県レッドデーターブック植物版作成者が聞き取り調査の段階で
クリンソウをサクラソウだと勘違いしている人から得た情報を鵜呑みにしたものと思われます。

このお婆さんは80歳。色々と話題を振って話していると
気比神社周辺の山々を葉山と呼ぶらしく
「葉山のあそこには○○○が生えている。」
とか
「温海町へワラビ採りにいくと、福寿草を持ち帰ってくるもんだけ。」
と貴重な話しを聞かせてくれました。
温海町には福寿草が自生していたようです。

○○○を知っている人が桜草を知らない(気づかない)とは考えにくく
三瀬にある親子二代の加藤園芸でも
「ウチはこの辺りの野草は全部知っているが桜草は無い。」と言っていたので
三瀬に桜草自生地は無かったと思われます。



夜半から朝まで強い雨が降った。肌寒くカッパを着て行動していたが、
15時ごろから陽が射しはじめると暑く汗ばんでしまう。気温よりも陽射しは偉大なり。icon01
今日の最低気温10.9度(-1.1度)。最高気温14.2度。11:40=13.7度。18:40=12.9度。
明日の予想最低気温9度。予想最高気温19度。
明日の降水確率午前午後とも0%。波の高さ0.5m。icon01/icon02

  

Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月22日

鳥居氏の偽物「春の雪」

Uさん宅に在った、鳥居恒夫氏が流布を企てている偽物「春の雪」。

鳥居恒夫氏は、さくらそう会世話人を務め「色分け花図鑑桜草」の著者でもありますが
功名心にはやっておられるのか、前代未聞や紫雲の重などでは故鈴鹿冬三氏と真逆の事を述べ、
桜草愛好者を混乱に陥れています。

鳥居恒夫氏は、緑斑入り白花を統一すべく、
『青柳染』は『松の雪』と同一品と「色分け花図鑑桜草」に記載しました。
緑斑入り白花には『薄衣』というのもありますが、認知度(普及度)が低いのか無視。
問題は古くから存在している緑斑入り白花『春の雪』。
さすがに『春の雪』をも『松の雪』と同一品とは言えなかったのか、
既に花筒色付き緑斑入り白花を所有していたので、品種名の乗っ取りを企てたようです。

「色分け花図鑑桜草」を読むと、
大和神風を勝手に神風と改名したり
「この花は一度消滅したが、これは二代目である。」
「この花容にこの品種名は相応しくないので、改めた。」
「さくらそう会では、この花を○○と呼ぶことにした。」
と身勝手な行為が随所にみられます。
『松の雪』と見た目が似ている『春の雪』を面白く思わず、
手持ちの品種不明品の花筒色付き緑斑入り白花を『春の雪』と詐り流布しているようです。

前代未聞が、短柱花なのか長柱花なのか。
紫雲の重と獅子頭、どちらが色が濃いか薄いか。
鳥居氏が故鈴鹿冬三氏の真逆のことを記載しなければ混乱は起きなかったのに
根拠も示さず「色分け花図鑑桜草」に記載するから『木枯し』まで巻き込んで大混乱。
それらは新参者の私では解りかねることですが、
花筒の色が赤紫か白かくらいは私でも見分けできます。
だって庄内地方の野生品種であろう庄内白は、花筒の色が赤紫なんですもの。

関東地方で開催される、さくらそう展を見て回れた方の証言に因りますと
鳥居恒夫氏の出品だけが花筒色付き『春の雪』で
他の会場や他の方の『春の雪』は、花筒白色の本来の姿だったそうです。

さくらそう会の世話人の方々、さくらそう会の会員のみなさま、お願いです。
古典園芸桜草のため、桜草愛栽者後進のためにも、鳥居氏の暴走を止めてください。  

Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草について

2011年05月21日

浦澤さん宅へ

備忘録
仙台さくらそう会の浦澤さん宅を訪ねてきました。450鉢もの品種は圧巻♪


実生新花も見せていただきました。
花びらの表に淡いピンクが入った『美芳野』。可愛かったですよ。face02


こちらは駒止のような色彩の白い野生品種、愛称『国見淡白』。貴重ですねよ。face01


夜半から雨。お昼頃から小降りとなるも、終日小雨霧雨。福島市3日連続の真夏日。
今夜から下り坂。
今日の最低気温16.2度。最高気温18.4度。18:40=15.6度。
明日の予想最低気温13度。予想最高気温16度。
明日の降水確率午前70%午後20%。



  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月20日

仙台さくらそう会

備忘録
仙台市野草園で開催された仙台さくらそう会の展示会に行ってきました。
仙台市 杜の都 緑の名所100選/野草園
野草園【杜のひろば】-財団法人仙台市公園緑地協会

時間帯でセンターラインが変わる交通量多い国道4号線が怖い。
曲がれば道幅は狭く学生などで人の往来が激しい。山手は道が急勾配。
それが嫌で敬遠していたのですが、今回初めて行ってきました仙台野草園。
お目当ては仙台さくらそう会主催のさくらそう展。

仙台さくらそう会の存在と展示会が開催されている事は知っていましたが、ネット検索しても、
政令指定都市でありながら桜草や仙台さくらそう会の情報が無いので、余り期待していませんでしたが
とても中味の濃い素晴らしい展示会でした。一見の価値ありです!  でも頒布は無しです、残念。(^^;

仙台野草園は電波塔が建つ小高い山の上にあり、斜面の勾配を利用して造られていました。
なので、駐車場からビジターセンターに入ると、下の階が入り口になっていました。
ビジターセンター内の展示物(植物のボタニカルアート)を見たりしてから入園しました。

ビジターセンターから外に出た目の前に、さくらそうが展示されていました。
見た事無い桜草鉢、見知らぬ花と品種名が多く展示されていて興味津々ですが
係の人が忙しそうに動かれてますし見学者も数名居られ質問されていたので、私は園内を散策することにしました。
その時、「10時から此所で桜草教室行いますから、是非参加してください。」と職員の方から声をかけられました。


展示会場が左寄りにあったので、なんとなく野草園を左回りで散策。
今年は寒いせいか、花が咲いていませんし、こちらは芝生の広場。
道はついてなくて自由に歩いて良いようですが、林の中は立ち入り禁止になっていました。
水芭蕉は終わってますが、他の花は咲いていません。人も誰も居なくて、静かでいい雰囲気でした。
ずっと下っていたので、今度は上り。
沢沿いに上って行き、高山植物コーナーに差し掛かると、今までがウソのように人が居て
一眼レフカメラで写真を撮る人も数名居て、結構な賑わいです。花も咲いています。
どうやら此所が今の時期のメインのようです。

09:50にさくらそう展示会場前に戻ってきましたが、誰も居ません。
賑やかなのは高山植物コーナーだけで、本当に閑散とした園内です。
『10時まで後10分。講習会開始になれば呼び出しでも掛かるだろう。』
と悠長に構え、展示品を観賞。
見知らぬ品種、桜草鉢。訊ねたいことはたくさんあるので
監視役として座って居られた会員とおぼしき女性に話に、品種名を訊ねてみました。
すると「あ、ちょっと待って下さいね。詳しい人呼びますから。Uさ〜ん!」
と、さっきまで私の隣りに居た年輩の方を呼ばれました。

花筒赤紫の白花で庄内白に似ていますが、『剣菱』という品種名が書かれています。
そのことを訊ねますと
「これは先代の会長のTさんの実生です。」
「『星の海』と『伊達姿』は、会のHさんの実生です。」
「ここからこっち、真ん中が私の作品です。」
「えっ、作品といいますと、Uさんの実生ですか?」
と訊ねると「私の実生です。」とのことでした。
『春美の苑』『茜花』『紅海』というのがあり
『白加賀』などは私でも知っている品種です。
それを作った人が目の前にいるUさん!? face08

驚きでした。仙台には実生までされている熱心な方々がいたのですから。
こんな凄い人が居るならネット上で仙台の桜草ネタがもっとあっても良いのに・・・。
改めて展示された作品を見てみれば、4輪とも花丈が揃っていて、栽培技術の高さを感じました。

鉢も観たこと無い鉢だったので訊ねると「知り合いの陶芸家に無理言って焼いてもらった」とのこと。
桜草鉢まで造られたとは、凄い話しです。落ち着いた好い鉢でした。
鉢は、益子、信楽、深谷の新旧(黒もあり)ありました。


私は『剣菱』が気になったので、野生品種のことを訊ねますと
そして足元に置いて在った野生品種を指し
「これは『こいし』と言って
 今の仙台朝鮮学校がある『こいし』に自生していたモノです。」
 野草園の地にあった品種なので
 増やして野草園に育ててもらおうと思っています。」
と言い出しました。
こんな都心部に自生地が昔あったとは驚きました。

「白い桜草は無かったのですか?」
「白い桜草は無かったです。
 或るとき白い桜草を自生地でみつけたというのですが、あれは白ではなかったです。
 田島、戸田のような純白ではなくて
(展示されている駒止を指差し)駒止のような淡い色が入った白でして
 私はそれを『淡白』と勝手に呼んでいます(笑)。」
「その『淡白』をお持ちなんですか?」
と訊ねると、仙台近郊の野生品種を全部持っているそうです。
「野生品種というものは市町村名だけでは駄目でして
 交雑を防ぐためにも
 詳しい産地(番地)を記録して保護しないといけないのです。」
とのことでした。

閑話
関東地方や関西地方には
『仙台』『山形』という品種名の野生品種が出回っているようですが
地元からすれば「『仙台』って何処よ?」「『山形』って何処よ?」と
自生地の住所を逆に尋ねたくなります。
厳しい目で捉えると、
現在出回っている『仙台』『山形』という野生品種は、産地不明という事になります。
(山形県を大きく分類すると庄内、最上、村山、置賜の4ツの地方からなっています。
 なので『山形』というと山形県か山形市を示す事になります。
 村山、置賜は調べていませんので分かりませんが、最上地方と山形市に自生地はありません。)
閑話休題

突然Uさんが
「ところで、今事務所でサクラソウ教室をやってますよ。」
と言いました。
「えっ、此処でやるんじゃないんですか?
 私待ってたんですよ。」
「あらあら、なんだなんだ。もう始まってますよ。」
と案内されて会場入り。凄い人の入りにビックリ!!
園内には誰も居ませんでしたから、教室目当ての方々のようで、人気の高さに驚きました。
会場では桜草の育て方を紹介した簡単なパンフレットと苗の引換券がついていました。
スライドを使った栽培方法の説明が終わると先ほどの外で植え替えの実地説明です。


外での植え替え作業の実地説明など、凄い人混みで全然見えませんでした。(^^;

するとUさんが再び話し掛けてきてくれました。
実生までされている桜草愛栽家の方のお庭を是非みてみたいと思い、
出逢ったばかりだというのに思い切ってお願いしますと、快く快諾してくださいました。
桜草が開花している期間は短いので、近い内にお伺いすることにして、帰路に着きました。



今日は午後から曇り。一瞬だったが雨が降り驚いた。福島市では二日連続で30度越え。
明日は前線南下で曇りか雨の天気。
今日の最低気温13.5度(1.8度)。最高気温24.0度。11:40=22.1度。18:40=19.4度。
明日の予想最低気温15度。予想最高気温20度。
明日の降水確率午前50%午後70%。波の高さ1.5mのち1.0m。  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月19日

白石さくらそう会

備忘録
宮城県白石市白石城で開催された、
白石さくらそう会の展示会へ行ってきました。
白石城は、歴史や写真で見るよりかなり小さく
ミュージアム館の脇を登って行く途中の右側の小屋が、さくらそうの展示会場でした。


白石さくらそう会の方々は、和気あいあい楽し気に懇親され、とても素敵な雰囲気でした。
頒布されている苗は1ポット500円。花茎が4-5本も上がった立派な苗で、あれは絶対お買い得!!


白石市の街は
城下町の風情あるたたずまいで、高い建物が無いので随所から宮城蔵王を望むことができます。
観光というよりは、時間を気にしないでのんびり旅人気分で散策して廻りたい。そんな素敵な街でした。

閑話
【 白石城、タンポポの戦い 】
白石街と城下は全て西洋タンポポに覆われていましたが
白石城の城壁周りでは、日本タンポポと西洋タンポポが生息圏を争っている最中でした。


城内(本丸御殿跡地)では、平地は西洋タンポポに陣取られ、
日本タンポポはサツキの中で堪えるように咲いていました。


日本タンポポは春の時期に年に一度しか開花しないそうです。
西洋タンポポは通年開花して種を飛ばします。
西洋タンポポの花を摘んで日本タンポポを残していただけたら、
日本タンポポは白石城の小さな観光の目玉になると思うのですが、如何でしょうか。

今日は暑い1日でした。松花粉が飛散(悲惨)。
今日の最低気温10.4度。最高気温25.4度。18:40=18.1度。
明日の予想最低気温14度。予想最高気温23度。
明日の降水確率午前午後とも10%。波の高さ1.5m。  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月16日

大滝ばあちゃん宅

大滝ばあちゃんへ行ってきました。
アイスコーヒーを出してくれて、季節の移り変わりを覚えました。
昨年末に譲渡した余剰苗を、綺麗に咲かせてくれていました。face02

私が譲渡した余剰苗は駄温鉢でしたが、
朝顔鉢なのか蘭鉢なのか判りませんけど、駄温鉢と違う鉢に植えられた個体がありました。
以前、山野草の会からもらった桜草だそうで、
『浮間』『濃赤』『サクラソウ』と名札が差されていました。
『浮間』は白花でしたから、浮間白。
『濃赤』は赤花の野生品種で田島紅の濃い品種かもしれませんが、
『濃赤』だけでは品種不明。しかも『濃赤』というほどではありませんでした。
気になったのは『サクラソウ』の名札の鉢。
「ばあちゃん、これは何?」と聞くと
「こんなは私が採ってきたヤツだ。」と言うのでビックリ。

「ばあちゃん、この中で一番価値ある大切な鉢はコレだから、
 『サクラソウ』では駄目。ちゃんと採ってきた産地書いて措かねば駄目だよ!」と言ったら
「はあ、んだがんだが。自分で採ってきた桜草だから『サクラソウ』にしたけど
 採ってきた場所書いだ方が良いってがの。んだがんだが。」と、実にのんきそうでした。(^^;

私が譲渡した個体が植えられた鉢には
品種が混入している鉢もあり、同定して他の鉢へ植え直しました。
鉢から引き抜いた際に根が短かったので訊ねると『根を短く切り揃えて植えた』とのこと。
根を短く切り揃えて植えたから葉と花茎がみな揃って、綺麗に咲いていたのですね。
私も次年度は短く切って植えようと思いました。

【 駒止と御殿桜 】
昨年、大滝ばあちゃんから駒止をもらいましたが、私からは御殿桜をあげました。
同じ鉢、同じ用土、同じ場所に置いて育てましたが、両者違いを感じませんでした。
最近になって
『御殿桜の方が、花径1つ分だけ、花茎が伸びたかな?』
と感じ、個体差の範囲内と思っていましたが
大滝ばあちゃんの所でも同じような状況になっていました。


私が勝手に駒止と同定した三船さん宅と故斎藤教頭先生宅の個体は、
御殿桜より花茎が短いので、やはり駒止で良いようですが、ハッキリしませんので処分します。
くまさんから頂戴した御殿桜と大滝ばあちゃんから頂戴した駒止を、育てていくことにします。
品種不明を育てても、同定は本当に困難です。
品種不明品は早々に処分するのが、正しいことかもしれません。
同様に、札落ちの品種不明品は譲渡しない、させないことが、大切だと感じています。

【 南京小桜と姫桜 】
2011年05月10日『姫桜』で紹介した、矢口さん宅から救助してきた新庄市山野草展頒布売れ残り処分鉢から開花した爪白の小径の花。これを私は勝手に姫桜と同定しました。

大滝ばあちゃんへ譲渡した南京小桜には、姫桜に似た小さい花が咲いていました。
一見すると花容も花径も似ていますが、花央の白と爪咲き?であること
花が終わりというのに平咲きにならないことなどの違いが見受けられます。


自分の家で栽培しているのと見比べることもできて、大変助かりました。


今日は快晴!  明日は未明に雨、雷を伴う。午前中は曇りで午後から陽射しあり。
今日の最低気温11.6度(0.9度)。最高気温25.8度。11:40=23.9度。18:40=16.7度。
明日の予想最低気温10度。予想最高気温16度。
明日の降水確率午前10%午後0%。波の高さ1.0m。  


Posted by さくら at 19:01Comments(0)日本桜草11

2011年05月16日

新連載 環の道標

今朝の山形新聞朝刊一面に大きく紹介されていた新連載『環の道標』の記事を、
大変意義深く読みました。
記事の中で永幡さんが『ゲンゴロウの県内の生息地は30年間で97%減少した。』
と述べていますが、池や湖沼が97%減少したのではありません。
ブラックバスなど外来種の移入に因って減少したケースが非常に大きいのです。

鶴岡の十の沢池にはシナイモツが生息していましたが、
ブラックバス釣りを楽しみたいがために、
ブラックバスが密放流されてしまい、シナイモツは絶滅しました。
絶滅してしまっては生息していた証拠がないのですから、
ブラックバス釣り愛好者から
「生息していた証拠を見せてみろ。」と言われても、示すことができません。
「俺は悪くない。ブラックバスが居るから釣りしているだけだ。」
「釣り禁止じゃないだろ。」「立ち入り禁止じゃないだろ。」
「おまえに釣りするなという権限はないだろ。」
ゲンゴロウもメダカもサンショウオも、人知れず生息地が消滅しているのが現状です。

futaba 豊かな自然とは何ぞや。mushi kaeru

生き物の営みが連鎖して、環のように繋がっている。それが生物多様性です。
それを今一度考えるキッカケになる連載ではないかと、楽しみですし、期待したいです。face01

  


Posted by さくら at 13:00Comments(0)その他11