2011年05月24日

常盤木に自生地あった?

山形県レッドデーターブック植物篇には
櫛引町常盤木地区にも桜草が自生していたと記載されていましたが、
今までの聞き取り調査では、
桜草を栽培している家が無い。
クリンソウを栽培している家はとても多い。
ということから、桜草の自生地は存在していなかったと思われます。


故安野悌治先生の中田地区の東部で聞き取り調査を行ってみますと
中田地区東部に桜草自生地は無かったようですが
故安野悌治先生は生前に中田地区産庄内赤を気前良く譲渡していたようで
多くの方が「故安野悌治先生から以前もらったことがある」と話してくださり
『桜草を櫛引町の花に』と願った故安野悌治先生の想いを感じました。

そんな中、「常盤木地区に桜草は在ったよ。」という方が中田地区東部に現れました。
「ウチには常盤木地区の方から貰った桜草があるから、常盤木地区にも桜草があるはずだよ。」
と言われるのですが
「その常盤木地区の方は、どこから桜草を入手したの?
 常盤木地区に自生地があったの?
 それとも誰かから貰ってきたモノ?」
と尋ねると、
「昔から育てている人ださげ(常盤木地区にその昔自生地があったのんじゃないの)。」
という言い方をします。
「昔からって、何年前から?」
と突っ込むと
「そこまでは解らない。」とのことで、今度聞いておいてくれるそうです。

出逢った方々との遣り取りを、面白おかしく短く文書に書くと
きつい言い方、嫌らしい突っ込みに感じるかもしれませんが、
その場ではお互い結構盛り上がって楽しく談笑しています。
談笑しているからこそ色々聞けるし突っ込んでいけるのです。

櫛引町で桜草の聞き取り調査を行うと、
「桜草のことなら、安野先生ん所さ行てみっだ。」と
必ず故安野悌治先生を紹介されます。
そして生前何度かお邪魔して話しを聞いてきたことと伝えると
初対面の私を一気に受け入れてくるというか、場がなごみ、調査が進みます。
「あんたは誰だもんだ?」
「なんの為に調べでんなだ?」
「調べで何すんな?」
などと質問されることがないので、気持ちが折れず、私としてはとても助かります。
これも一重に故安野悌治先生の人望の厚さのお陰と感謝しつつ調査しています。


今日は1日中陽が射したが、心地よい風も吹き暑くもなく、気持ちの良い1日だった。
今日の最低気温12.6度。最高気温22.4度(6月上旬並み)。18:40=17.1度。
明日の予想最低気温12度。予想最高気温18度。
明日の降水確率県内全域午前午後とも0%。波の高さ0.5m。

  


Posted by さくら at 19:00Comments(0)日本桜草11

2011年05月24日

滝沢〜谷定に自生地なし

山形県レッドデーターブック植物篇には
櫛引町山谷地区にも桜草が自生していたと記載されていましたが、
高速道路の南側の滝沢〜山谷〜金谷〜谷定地区を今までずっと調べてきましたが
桜草を栽培している家が無い。
桜草を知らない。初めて見るという人が多い。
クリンソウを栽培している家はとても多い。
クリンソウを桜草と勘違いしている人が多い。
これらのことから、桜草の自生地は存在していなかったと思われます。
地形的に山沿いの傾斜地なので、平地ではありませんし葦ヤズも無かったそうです。

上山谷地区和楽小学校跡地脇を流れるコンクリ水路の脇に
園芸品種『駅路の鈴』が生えており、いつ誰が植えたかは不明とのこと。
近所の人は「ああ、今年も咲いているな。」と思うだけだそうです。
沢水が勢いよく流れる水路からは冷たい風が吹き上がり、土は湿気を含みふんわり柔らか。
フキとドクダミの葉が木陰と増し土を提供して
フキとドクダミの根が桜草の株割り(芽分け)をやっているような場所。
「水道屋さんの水路さ、桜草いっぺ咲いっだ。」と教えられたが、見つけられなかった。



桜草を知らない人が多いので、
『実物が在れば、知っている人が現れるかもしれない』と思い
谷定地区の方に庄内白をプレゼントしておいたのですが・・・。
ご主人も初めて桜草を知り『貴重な植物』とインプットされてしまったみたいで
仕事先きの藤島町宝徳地区で桜草をみつけた際に
「こんな珍しなんどの。くれちゃ!」と言って
庄内赤と庄内白をプランターで2本も貰って来ていたのです。

桜草栽培は簡単なので容易に増やせますが、
プランター2本をあげるとは、庄内人気質が表れていて笑うしかありません。
これだけ桜草があれば、アッという間にご近所に広まりそう。
櫛引町に藤島町産がこんな形で流入するとは思ってもみませんでした。  


Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草11