2014年02月19日

先人の傲慢 後進の困惑

浪華さくらそう会の山原会長がご自身のBlog『日本の桜草と美術』に
2014年02月18日『錦葉集の名は金葉集か』という記事を書かれていた。

「錦葉集」という品種に関して山原さんは以前も記事を書かれているおり
それを2010年02月02日アップ『今更ですが.12』の記事の中で使わせてもらった。
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錦葉集 H 長花柱花 江戸後期 「飛竜」現存品と同品
(鈴鹿156ページ「錦葉集」)
(鳥居25ページ「金葉集」:僅長柱花 江戸末期 類似品種 錦錦鳥。
 名は勅撰和歌集の『金葉集』にちなむ。鋭いかがり弁から金葉を連想したのであろう。)

鳥居氏の勝手な憶測には呆れるばかりである。
鳥居氏が世話人代表を務める東京のさくらそう会の会員は、なんとも思っていないのだろうか。理解に苦しむ。

浪華さくらそう会長山原氏旧Blog『日本桜草』
2008年03月17日 桜草栽培史16 銘鑑訂補拾遺1
※近年「錦葉集」を「金葉集」と書く向きがあるようであるが、
何十年も使ってきた「錦葉」の名を変える必要はまったくない。 
http://blog.livedoor.jp/yamaharasakura/archives/50515713.html

大城氏もこういう処は抜け目無く『「錦葉集」に同品』と書かれており、笑える。
しかし、筑波大学農林技術センター※では鳥居氏にならって「金葉集」と表記。
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鳥居恒夫氏はご自身の著物『色分け花図鑑 桜草(平成16年2004年)25ページ掲載「金葉集」の紹介の中で
『名は勅撰和歌集の『金葉集』にちなむ。鋭いかがり弁から金葉を連想したのであろう。』と命名の由来を記載されていますが、
191ページに掲載されている明治40年(1907年)伊藤重兵衛『桜草銘鑑』の一番上段の真ん中より左側方向に『錦葉集』と載っているんですよね。
桜草は古典園芸であり先人より伝承されている文化です。鳥居恒夫氏より先人の鈴鹿冬三氏の著物でも『錦葉集』です。
花と緑の振興センター - 埼玉県ホームページでも『錦葉集』です。
冒頭紹介した山原さんのBlogでの記述によりますと
『東京の鳥居氏も『さくらそう(昭和60年1985年)』(日本テレビ)では「錦葉集」とされていた。』そうです。
さて、いつから「金葉集」になったのでしょうか?

鳥居恒夫氏が世話人代表を努めるさくらそう会及び会員の方々は、何も気づかず、指摘されても何とも感じないのでしょうか。
後に続く後進にはいい迷惑です。さくらそう会及び会員のみなさまによります自浄を強く望みます。


鳥居恒夫著「色分け花図鑑」128ページ朝霧の項で作出年代は大正になっていますが
191ページに掲載されている明治40年伊藤重兵衛『桜草銘鑑』上から2段目右から5番目に既に掲載されています。



※筑波大学農林技術センター 桜草の世界
http://www.nourin.tsukuba.ac.jp/~engei/primura/
MENU 品種名から検索 → 金葉集(きんようしゅう)と表記。
園芸品種の開花特性調査(2005年)」(PDF)
表2 筑波大学農林技 術センターサクラソウ 保存品種一覧 『82 錦葉集 』と表記。
「園芸品種ハプロタイプ・倍数性・花柱型」(PDF)では「錦葉集」と表記。
参考文献
3 作出年代、作出者、品種判別や親子関係、由来に関する情報は、鈴鹿(1976)および鳥居(1985)に基づく。
山口聡(1981)�園芸植物の細胞遺伝学III�染色体II21-22,615-621
鳥居恒夫(1985)�さくらそう�日本テレビ,東京
鈴鹿冬三(1976)�日本サクラソウ�日本放送出版協会  


Posted by さくら at 02:19Comments(0)日本桜草について

2014年02月18日

原種(野生種) 岩木桜

岩木桜は現在売切れのようです。
大阪府豊能郡能勢町の「やまおか碧山苑」で販売されていますが、産地表記がありません。
原種(野生種) 岩木山も販売されており、岩木桜は青森県岩木山とは無関係な印象を受けます。
原種(野生種)には思えませんが、原種(野生種) なら産地が何所なのか気になるところです。
http://hekizanen.shop24.makeshop.jp/shopdetail/002000000514/013/001/Y/page1/recommend/


花筏や高砂染めに似た印象を受ける、栽培していて嬉しなる綺麗な花です。


  


Posted by さくら at 02:18Comments(0)日本桜草について

2014年02月17日

野生品種の命名に関して

私が現在所有している荒川沿いの野生品種(原種)の位置関係を地図で見てみたら、
さくら草公園から戸田を経て浮間公園まで、直線で8.6kmしかありませんでした。狭い範囲ですよね。
田島赤 埼玉県さいたま市桜区さくら草公園(荒川左岸)
戸田赤 埼玉県戸田市(荒川左岸)
浮間中洲 浮間公園東京都板橋区舟渡(荒川右岸)
浮間の光(さくらそう会「さくらそう」1〜13号掲載品種名)
中瀬紅 (なかぜべに) 埼玉県深谷市中瀬 細弁の野生品種



私が現在所有している大分県の野生品種(原種)の位置関係を地図で見てみたら、こちらも狭かった。
九重山は九重町南部から竹田市北部にかけて東西15kmにわたって分布する20以上の火山が群立する。
久住山 阿蘇くじゅう国立公園(九重連山)
湧蓋  阿蘇くじゅう国立公園(九重連山)
雨乞岳 大分県由布山麓 雨乞岳(1074m)


由布岳白という野生品種もあるそうですから、由布岳にも自生地があるのでしょうね。



上記画像の雨乞岳の下に庄内という駅がありますが、私のいう庄内は下記画像、山形県の日本海に面した庄内平野のことです。
山形県庄内地方 庄内白(旧櫛引町中田地区)
山形県庄内地方 庄内赤(旧立川町東興屋地区)
山形県庄内地方 庄内赤(遊佐町大楯地区)


庄内地方は広い平野なので庄内地方の野生品種を「庄内」と呼んでいますが、
上記のようなスケール基準で構わないなら、「庄内」も呼称をもっと細分化できます。

旧櫛引町中田地区の庄内白、旧立川町東興屋地区と遊佐町大楯地区の庄内赤に関しては
番地までピンポイントで分っていますし、距離が離れてますから、
「庄内」ではなく『中田』『東興屋』『大楯』と命名しても問題無いレベルでしょ。やりませんけど。


由利浜という野生品種が出回っています。
由利が地名だとすると秋田県由利郡しか考えられず、由利郡の浜辺の地域という解釈でしょうか。
しかし秋田県由利郡に桜草自生地は存在しないので、由利浜は産地不明の野生品種である可能性が大です。
さいたま桜草会に、小机白が存在しますが、小机地区がある横浜さくらそう会に小机白は存在しません。
小机地区に白花は無く埼玉から白を持ち込んだだけなので、
さいたま桜草会の方が小机地区から『埼玉から持ち込んだ白』を持ち帰り、小机白にしたらしいです。
にかほ市と本荘市では山野草会の活動が活発で、産地不明の野生品種を栽培する方は多くみかけます。
恐らく誰かがそれを持ち出して、由利浜と命名してしまったものと推察する次第です。

仙台さくらそう会の浦部さん所有の宮城県の野生品種も自生地=採取地は細かく具体的です。
宮城県仙台市国見酔白(宮城県で唯一の白花系。宮城県にこれ以外で白花は存在しない。)
宮城県仙台市泉区南光台天ケ沢(「泉」という品種名で出回っている個体もありますが、それより具体的。)
宮城県柴田郡川崎町釜房(「川崎」という品種名で出回っている個体もありますが、それより具体的。)
宮城県遠田郡涌谷町
宮城県亘理郡山元町深山

直線で8.6kmしかない狭い範囲の採取地不明の桜草を、細かく分類して命名している地域がある一方で、
「仙台」「山形」と呼称する野生品種が存在し流通しています。
しかしながら山形市に自生地は存在しませんから、「山形」という品種も存在しない、産地不明の野生品種です。
「仙台」という呼称は大雑把すぎます。
「仙台=仙台方面の野生品種」という意味なら、同じく産地不明の野生品種。
スケールで考えると田島〜戸田〜浮間、九重山〜久住山〜湧蓋と同レベルという解釈なんでしょうけど
地元から言わせてもらえば「仙台」「山形」という品種は存在しません。産地不明の野生品種にすぎません。  


Posted by さくら at 02:17Comments(0)日本桜草について

2014年02月16日

春の雪

筑波大学農林技術センターが運営するサイト『桜草の世界』
http://www.nourin.tsukuba.ac.jp/~engei/primura/

MENU『品種名から検索』に春の雪がない。
キーワード検索 しても駄目。サイトに未掲載のようだ。

活動内容「園芸品種の開花特性調査(2005年)」(PDF)
『表2 筑波大学農林技 術センターサクラソウ 保存品種一覧』には春の雪が載っている、しかも2ツ。
#230春の雪と#236春の雪だ。



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筑波大学農林技術センターでは、現在サクラソ ウを313品種保有している(表2)。
これは、開 学当時から当センターが集めてきた約100品種 に加えて、
2003年度に埼玉県から約200品種が 譲渡されたもので、国内有数の保有数である。
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埼玉県からの譲渡ということは元埼玉県職員の伊丹清氏や元東京都職員の鳥居恒夫氏が関係したことは明白であり
#230春の雪と#236春の雪のどちらかが、鳥居恒夫氏が悪意をもって散布した偽物なのであろう。
筑波大学農林技術センターの伊藤睦氏や職員は違いに気づいたものの、同名異種と思い2ツ記載したのだろう。
職場のOBであり、東京のさくらそう会の世話人代表である伊丹清氏や鳥居恒夫氏が関係しているので
偽物と気づいても尚修正&処分できないでいるかもしれないが、これが大学のサンプルとなっているようでは論文の信憑性は危うい。

同じようにみえるメダカや福寿草も、DNAで分類することできる。
青柳染めを松の雪と同品と言うならば、これこそ筑波大学農林技術センターがDNA分析で結果を示すべきであり
東京のさくらそう会の根拠なき決め事を鵜呑みにして従うのは滑稽であり愚かしく、
それでいながら「江戸時代から の貴重な園芸植物遺伝資源を維持しなければな らない責務を負った」と述べるのだから
恐ろしいことだ。  


Posted by さくら at 02:16Comments(0)日本桜草について

2014年02月04日

雪融けて、霜柱.2

2014年02月02日『雪融けて、霜柱』の他にも地表に露出した根茎がないかチェックしたら
紅珠玉が露出していたので埋め直しました。他は今のところ大丈夫そうです。


霜柱対策で不縫布の排水溝用を鉢に被せるというのも良さそうですよね。100枚で195円ですって。


  


Posted by さくら at 02:04Comments(0)日本桜草14

2014年02月02日

雪融けて、霜柱

一週間前の暖気から始まり、強い雨が降って、雪はほとんど融けました。
昨日の1月31日は風速12m前後の強い風が吹き続けましたが、
今日は一転して陽射しが戻り、穏やかな陽気になりました。

桜草の鉢をチェックしてみますと、藤文様と喝采の根茎が霜柱に持ち上げられ、地表に露出していました。
本来の芽吹きは4月に入ってからですから、まだ2ケ月もあります。この先の管理が不安です。



気温は暖気、風は強風。雨も降って積雪0cm。海の波高変動も滅茶苦茶です。




  


Posted by さくら at 02:02Comments(0)日本桜草14