2011年05月20日

仙台さくらそう会

備忘録
仙台市野草園で開催された仙台さくらそう会の展示会に行ってきました。
仙台市 杜の都 緑の名所100選/野草園
野草園【杜のひろば】-財団法人仙台市公園緑地協会

時間帯でセンターラインが変わる交通量多い国道4号線が怖い。
曲がれば道幅は狭く学生などで人の往来が激しい。山手は道が急勾配。
それが嫌で敬遠していたのですが、今回初めて行ってきました仙台野草園。
お目当ては仙台さくらそう会主催のさくらそう展。

仙台さくらそう会の存在と展示会が開催されている事は知っていましたが、ネット検索しても、
政令指定都市でありながら桜草や仙台さくらそう会の情報が無いので、余り期待していませんでしたが
とても中味の濃い素晴らしい展示会でした。一見の価値ありです!  でも頒布は無しです、残念。(^^;

仙台野草園は電波塔が建つ小高い山の上にあり、斜面の勾配を利用して造られていました。
なので、駐車場からビジターセンターに入ると、下の階が入り口になっていました。
ビジターセンター内の展示物(植物のボタニカルアート)を見たりしてから入園しました。

ビジターセンターから外に出た目の前に、さくらそうが展示されていました。
見た事無い桜草鉢、見知らぬ花と品種名が多く展示されていて興味津々ですが
係の人が忙しそうに動かれてますし見学者も数名居られ質問されていたので、私は園内を散策することにしました。
その時、「10時から此所で桜草教室行いますから、是非参加してください。」と職員の方から声をかけられました。

仙台さくらそう会

展示会場が左寄りにあったので、なんとなく野草園を左回りで散策。
今年は寒いせいか、花が咲いていませんし、こちらは芝生の広場。
道はついてなくて自由に歩いて良いようですが、林の中は立ち入り禁止になっていました。
水芭蕉は終わってますが、他の花は咲いていません。人も誰も居なくて、静かでいい雰囲気でした。
ずっと下っていたので、今度は上り。
沢沿いに上って行き、高山植物コーナーに差し掛かると、今までがウソのように人が居て
一眼レフカメラで写真を撮る人も数名居て、結構な賑わいです。花も咲いています。
どうやら此所が今の時期のメインのようです。

09:50にさくらそう展示会場前に戻ってきましたが、誰も居ません。
賑やかなのは高山植物コーナーだけで、本当に閑散とした園内です。
『10時まで後10分。講習会開始になれば呼び出しでも掛かるだろう。』
と悠長に構え、展示品を観賞。
見知らぬ品種、桜草鉢。訊ねたいことはたくさんあるので
監視役として座って居られた会員とおぼしき女性に話に、品種名を訊ねてみました。
すると「あ、ちょっと待って下さいね。詳しい人呼びますから。Uさ〜ん!」
と、さっきまで私の隣りに居た年輩の方を呼ばれました。

花筒赤紫の白花で庄内白に似ていますが、『剣菱』という品種名が書かれています。
そのことを訊ねますと
「これは先代の会長のTさんの実生です。」
「『星の海』と『伊達姿』は、会のHさんの実生です。」
「ここからこっち、真ん中が私の作品です。」
「えっ、作品といいますと、Uさんの実生ですか?」
と訊ねると「私の実生です。」とのことでした。
『春美の苑』『茜花』『紅海』というのがあり
『白加賀』などは私でも知っている品種です。
それを作った人が目の前にいるUさん!? face08

驚きでした。仙台には実生までされている熱心な方々がいたのですから。
こんな凄い人が居るならネット上で仙台の桜草ネタがもっとあっても良いのに・・・。
改めて展示された作品を見てみれば、4輪とも花丈が揃っていて、栽培技術の高さを感じました。

鉢も観たこと無い鉢だったので訊ねると「知り合いの陶芸家に無理言って焼いてもらった」とのこと。
桜草鉢まで造られたとは、凄い話しです。落ち着いた好い鉢でした。
鉢は、益子、信楽、深谷の新旧(黒もあり)ありました。

仙台さくらそう会

私は『剣菱』が気になったので、野生品種のことを訊ねますと
そして足元に置いて在った野生品種を指し
「これは『こいし』と言って
 今の仙台朝鮮学校がある『こいし』に自生していたモノです。」
 野草園の地にあった品種なので
 増やして野草園に育ててもらおうと思っています。」
と言い出しました。
こんな都心部に自生地が昔あったとは驚きました。

「白い桜草は無かったのですか?」
「白い桜草は無かったです。
 或るとき白い桜草を自生地でみつけたというのですが、あれは白ではなかったです。
 田島、戸田のような純白ではなくて
(展示されている駒止を指差し)駒止のような淡い色が入った白でして
 私はそれを『淡白』と勝手に呼んでいます(笑)。」
「その『淡白』をお持ちなんですか?」
と訊ねると、仙台近郊の野生品種を全部持っているそうです。
「野生品種というものは市町村名だけでは駄目でして
 交雑を防ぐためにも
 詳しい産地(番地)を記録して保護しないといけないのです。」
とのことでした。

閑話
関東地方や関西地方には
『仙台』『山形』という品種名の野生品種が出回っているようですが
地元からすれば「『仙台』って何処よ?」「『山形』って何処よ?」と
自生地の住所を逆に尋ねたくなります。
厳しい目で捉えると、
現在出回っている『仙台』『山形』という野生品種は、産地不明という事になります。
(山形県を大きく分類すると庄内、最上、村山、置賜の4ツの地方からなっています。
 なので『山形』というと山形県か山形市を示す事になります。
 村山、置賜は調べていませんので分かりませんが、最上地方と山形市に自生地はありません。)
閑話休題

突然Uさんが
「ところで、今事務所でサクラソウ教室をやってますよ。」
と言いました。
「えっ、此処でやるんじゃないんですか?
 私待ってたんですよ。」
「あらあら、なんだなんだ。もう始まってますよ。」
と案内されて会場入り。凄い人の入りにビックリ!!
園内には誰も居ませんでしたから、教室目当ての方々のようで、人気の高さに驚きました。
会場では桜草の育て方を紹介した簡単なパンフレットと苗の引換券がついていました。
スライドを使った栽培方法の説明が終わると先ほどの外で植え替えの実地説明です。

仙台さくらそう会

外での植え替え作業の実地説明など、凄い人混みで全然見えませんでした。(^^;

するとUさんが再び話し掛けてきてくれました。
実生までされている桜草愛栽家の方のお庭を是非みてみたいと思い、
出逢ったばかりだというのに思い切ってお願いしますと、快く快諾してくださいました。
桜草が開花している期間は短いので、近い内にお伺いすることにして、帰路に着きました。



今日は午後から曇り。一瞬だったが雨が降り驚いた。福島市では二日連続で30度越え。
明日は前線南下で曇りか雨の天気。
今日の最低気温13.5度(1.8度)。最高気温24.0度。11:40=22.1度。18:40=19.4度。
明日の予想最低気温15度。予想最高気温20度。
明日の降水確率午前50%午後70%。波の高さ1.5mのち1.0m。


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Posted by さくら at 19:00│Comments(0)日本桜草11
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