2007年09月15日

水路にて.1

ボクはウケクチウグイ。
下顎が上顎より前に出た‘受け口’だからウケクチウグイと命名されたんだけど、唇(口先)が黒いのが最大の特徴かな。ウグイ(ハヤ)と見分けるときには、唇(口先)、特に下唇を見てね。

日本では、信濃川水系と最上川水系にしか居ないんだ。ボクはまだ5cmほどだけど、お父さんとお母さんは60cm以上にもなるんだよ。




各地で稲刈りが始まりました。農閑期となり今日明日には灌漑用水路の取水が止まります。用水路はコンクリート三面張りなので、水門が閉じるとピタッ!と水が流れなくなり、水路の段差(落差工)に魚が取り残されます。

水が無くなった水路は、格好のザッコしめフィールドです。もしウケクチウグイを捕まえることがあったら、連絡ください。庄内・内陸問わず、最上川水系の各地で採捕されています。支流が多い内陸は、調査されていないだけで、かなりの尾数が生息しているようです。

今の時期採捕されるサイズは、5cm前後の仔魚と、20-30cmの若魚です。採捕されたウケクチウグイは研究機関でDNA分析されます。親魚は60cm以上まで育つので、何度も産卵していると推察され、DNA分析することで親魚の個体尾数や生息範囲(産卵場所)などが推察され、生態の解明につながります。  


Posted by さくら at 20:19Comments(2)その他07