2017年10月16日

サクラマスの産卵場 赤川右岸支線田沢川

荘内日報ニュース
2017年(平成29年) 8月25日(金)付け紙面より
サクラマスの遡上環境整備 すみかや餌場「石倉カゴ」設置
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 サクラマスが遡上(そじょう)する環境を整えようと、鶴岡市黒川の赤川右岸側の支流、田沢川で24日、魚のすみかや餌場となる「石倉カゴ」の設置作業が行われた。ワイヤの籠に川石を詰めたもので、護岸沿いに10基の石倉を設置。今後生息調査を続けていく。

 赤川は天然サクラマスが遡上する川として知られ、河口から22キロの田沢川にも毎年遡上が見られたが、河川改修や護岸化が進み、魚類に好適な生息場が減ってきている。今回は、全国内水面漁業協同組合連合会、県内水面漁業協同組合連合が水産庁のウナギ生息環境改善支援事業として全国各地で石倉カゴを設置しモニタリングしている改善支援事業の一環で、赤川漁業協同組合(黒井晃組合長)がサクラマスにも応用して実施。全国で8カ所、計70基を設置するもので、県内では唯一。事業費は約240万円。

 この日は午前8時半ごろから作業を開始。縦横各1メートル、幅50センチの直方体のネットに 20―40センチ程度の石が入った石倉(重さ約700―800キロ)を重機でつり上げ、護岸沿いに設置していった。川辺にはハグロトンボが飛び交う環境で、設置作業終了後はサクラマスの稚魚5000匹を放流した。

 県内水面漁業協同組合連合会の大井明彦参事は「かつては大鳥までサクラマスが遡上したという。護岸工事は人間の生活を守るために大切だが、魚の生息場としては好適でない。石倉カゴの設置によってサクラマスが遡上する環境を整えたい」と話していた。

赤川水系の田沢川に魚のすみかとなる「石倉カゴ」を設置。サクラマスの遡上の増加につながる。
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この時期を読んで赤川漁協の黒井組合長も頑張ったなと感心した。
赤川にもウナギが棲息しており、鶴岡淡水魚夢童の会を主宰する岡部夏雄さんは
「河川時で耕作している方から教えられて見に行ったら、1m近い大ウナギが毎日見られた」
と話してくれたことがあったし、大山の上池下池の水を抜くと必ずウナギが捕れたそうです。
ま、狙って採捕するほどの生息数はないにしろ棲息しているので、
日本海側の北方の生息地ということで水産庁のウナギ生息環境改善支援事業に引っ掛かったのだろう。
それをサクラマスにも応用させて田沢川で実施させたのは素晴らしい功績だ。

赤川水系におけるサクラマスの産卵場と産卵床の位置と数は、岡部さんが無茶苦茶子細に調査されており、
その資料を持って山形県のデーターとされている。
2000年10月に無明舎より自費出版された岡部夏雄著『庄内淡水魚探訪記』では、紙面の関係上、大まかに載っている。

田沢川には巨大な堰堤が在り、魚止めになっていたが、
試しに簡易魚道を試験的に設置したところサクラマスの遡上が確認されたので、
その後に現在在る立派な魚道が建設された経緯がある。これにも少し裏話があって・・・。
この田沢川はなかなかの暴れ川らしく、上流に床止め工が幾つもあるというのに、石がゴロゴロ流下してくる。
そのため簡易魚道の入口が石で埋まってしまうので、
魚道が埋まらないよう同集落在住の鶴岡淡水魚夢童の会の方がこまめに排出作業を行ないました。
そのお陰でサクラマスが遡上するようになったのが、石の流下は止らず、どんどん川が埋まってしまいました。
近年の雨の降り方は昔のようにシトシトと長く降らず、
ザー!っと激しく降ってパタリと止むゲリラ豪雨なので、流下した石が赤川本線まで流れていかないのです。

浅くなったことで葦が茂って川を塞ぎ、葦の上をチクチクする蔓が繁茂するので入川も困難な状況へ。
どんな場所でも川通しで調査している鶴岡淡水魚夢童の会が
『嫌だ。行きたくねー!』という気持ちが勝るほど川幅は狭くて、陽が当たらず日陰で暗いから鮎も居らず
とてもサクラマスが留まれるとは思えないほどでした。当時の川幅なんて40〜60cmくらしかなかったです。
それが今回の事業を活用したことで川原の葦を排除してくれたことで、赤川本線まで見通せるまでになりました。
たぶん数年でまた埋まってしまうかもしれませんが、その経緯は今後の課題に活かせることでしょう。


手を加えてない上流↓は、こんなにも葦に覆われています。流れが緩い下流がはどれだけ葦に覆われていたことか。


こんな拙いブログも10年経つと、ブログネタも資料となるようで、我ながら助かります。
2007年10月25日「産卵の季節」に載せた画像。


田沢川は山形県の管理河川。今回の事業は県とは無関係だから、
18平米(約5.4坪=10.9畳)でも河川占有権を申請しなければいけなかった様子。
サクラマスは県の魚なんだし、山形県が対応してもよいはずなのに、その無能振りが悲しく思える。
黒井組合長の頑張りに拍手。




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この記事へのコメント
俺が生まれ育った実家のすぐ裏を流れてたのがこの川。
(としょりしょだは今でも「天保ぜぎ」と呼んでる」)

昔は、じ様が刺し網でよくマスを獲ってきた覚えがある。
今思えば、あれがサクラマスだったんだろうな~ 

ちっちぇ頃
この上流で、じ様からイワナ釣りを教えてもらた。
そこの釣り場は、俺の子供らのイワナ釣りデビューの場所でもある。

いついつまでも、魚がえっぺいる「修行場」であってほしいものです。
Posted by どぜお at 2017年10月16日 04:34
あれ、昨日レスしたのに載ってない!?
同じ文章を2度書くのは恥ずかしいですね。

どぜおさんのふるさとでしたか(^^)
「天保ぜぎ」、なんか以前より水量が落ちた気がするのは、気のせいでしょうか?。土地改良区の水利用の計画が変更になったではないか。だから葦が生い茂ったと感じててました。

早田川と芋川はこれ以上どうしようもないのですが、田沢川は魚道を設置して河川環境を改善していけば産卵出来る流域がずっと長くなるので、これからも改善されていくことを願っています。できたら地元の方々に頑張ってほしいです。なぜなら河川管理は県土木課の担当で、漁協は第三者扱い(だから今回も占有権の申請が必要だった)。地元の要望が一番有効だからです。
Posted by さくらさくら at 2017年10月17日 14:02
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