2014年12月01日

桜草をアメリカに送る

アメリカの知人に桜草を送ってみました。

まずは最寄りの植物検疫所を探します。
農林水産省ホーム > 所在地一覧(アクセス・地図)
http://www.maff.go.jp/pps/j/map/index.html
農林水産省ホーム > 所在地一覧(アクセス・地図) > 横浜植物防疫所
http://www.maff.go.jp/pps/j/map/yokohama/yokohama.html
山形県では酒田市に在りました。
新潟支所酒田出張所
〒998-0036
酒田市船場町2-5-43 酒田港湾合同庁舎内

次ぎに、どういう手続きで何が必要かを伺いに訪ねてみました。
「桜草をアメリカの知人に、個人の贈り物として送りたい。」
「桜草はプリムラではない。『浪華さくらそう会』で検索していただくと英文でも説明が載っています。」
と用件を話して、桜草を理解してもらいました。
担当官は親切に対応してくださり
「植物検疫に関する要項は日々変わることが多く、国によって対応が違ってくるので
 アメリカに措いては桜草がどういう扱いになっているか調べてみますね。」
と調べてくれました。
インターネットを使って調べるのに、少し時間が掛かりました。
先方も仕事中でしたから、事前に電話で用件を伝えておいた方が良かったかなと反省。

その結果、桜草はアメリカに送れることが判明。個人の場合は12本送れるとのこと。
「12本とは、12芽ということですか?」と尋ねると
「それは解釈次第で、12株ということになります。」とのこと。
「12株と言いますと、例えばショウガは1株に幾つも芽がついていますが、
 幾つ芽が着いていても1株は1株で、12株送れるという解釈で良いのですか?」
「つながっていれば1つの株なので、そうなります。」とのこと。
そして
「桜草を送る前に、あなたが栽培している土に病原菌がいないかを検査します。
 それで問題が無ければ、送る苗を検査して、合格すればアメリカに送れることができます。」
「次ぎ来る時に栽培中の鉢を持って来て下さい。」
と言われて初日は終了しました。

後日、桜草(庄内白)を植えた鉢を持って再訪問。
検査室で鉢を裏返して用土の中から桜草の根茎を取り出します。
芽分けする前の状態が1株で、これを12株送れることを確認。
検査に必要な用土を置いて帰宅。検査に不要な根茎は持ち帰りました。
検査対象は「ジャガイモシストセンチュウ (Globodera rostochiensis) 」とのことで
一般的なネコブセンチュウではないそうです。

「用土が乾燥してから検査しますから1〜2週間かかります。」
とのことでしたが、3日後には合格を知らせる電話がきました。
「用土が乾燥したので検査が終わりました」とのことでしたが、
乾燥が早かったのは、鉢開けに備えて潅水を控えていたことと、通水性がよい用土だったからでしょうね。

庄内白だけを12株送ってもしかたないので、桜草を12品種送ることにしました。
花の色、形、ボリュームなどから幾つかピックアップして鉢開けを行い、苗を見て、12品種を選択。
あとは、どのような容器に入れて発送するかが問題です。
鳥居恒夫氏が世話人代表を務める東京のさくらそう会では、
根茎を乾燥させて軽くして、送料を安くして送る方法が取られていますが、
それだと根が乾燥してポロポロ取れてしまい、根茎の養分から新たに根を伸ばすので弱ってしまい
本来の花容で咲いたり繁殖するようになるまで2〜3年を費やすことになるので、私は嫌いな輸送方法です。
受取人がガーデニングが趣味で、受取人側から要請があって送るなら根茎を乾燥させて送っても対処可能でしょうけど
今回は私が一方的に送るケースなので、やはり湿らせたまま送りたい。
「検疫では根茎に土が付着していないかチェックされるので、
 水苔やパーミキュライトなどは控え、新聞紙などを使った方が無難でしょうね。」
とアドバイスをいただく。飽くまで検疫官の心象次第なんだそうです。

12株を1つに梱包して送ると、受取人側では開花するまで品種が判らなくなります。
1株ずつ丁寧に新聞紙に包んでも、アメリカの検疫官が開封してチェックしたら・・・そのままごちゃ混ぜになりそう。
色々悩んで思いついた方法が、菓子箱を利用して小分けに詰めて送る方法です。
梱包前に苗の検査もあるので、梱包は酒田出張所で行うようにして、苗を持って出向きました。

事前に電話して約束した時間に行きました。
苗を検査してもらう前に、申請書を提出します。
担当官が解り易く赤文字で印字したサンプルを準備してくれてました。
住所氏名今日の日付。発送方法「MAIL」。番号および記号は「NONE(ノン)」。輸入国「U.S.A.」。
送り主である自分の住所氏名をローマ字で。受取人住所氏名を英文で記入。
種類名称「栽培用サクラソウ:Primurose roots for propagation」
学名「Primula sieboldii」
梱包数 1(外装数:ct, box, bag)
数量 12 (pcs)
産地「山形県」


上記書類を提出後「はい、受け取りました。ではこれより検査を始めます。」と仰々しく検査開始。
根茎は1株ごと水で洗って土を落し、新聞紙に包んで持ち込みました。
新聞紙を丁寧にめくって苗を取り出し、土が残ってないか目視で調べていきます。
桜草の苗を譲渡する際に、みなさん丁寧に洗っているのと同じ状況でしたが
「これは綺麗に洗ってますね。」とのこと。
診終わった苗は再び丁寧に新聞紙で包んでくれました。
「あの・・・今回丁寧に梱包しなおしてくれてますけど、外国でもそうなのでしょうか?」
と尋ねると
「いやー、どうでしょうね!(笑)」「海外旅行のバックの検査は雑ですからねえ・・・。」
とのこと。(^^;

検査は直ぐに終わり
「はい、合格です。これから輸出の許可証を作成しますので、少々お待ちください。」
と言われ、結構待たされましたが、
英文で書類を作成するわけですから当然のことで、親切丁寧迅速に対応して下さったと感謝しています。
待っている間に苗を小箱に詰め、梱包しました。
菓子の小箱に2株ずつ。新聞紙の水分も小箱の厚紙が吸水して、湿気が長持ちすることを願っています。


待っている時に「品種があるなら品種名を教えてください。」と書類を渡されたので記載しました。
パックの水が漏れないよう新聞紙で包み、佐川急便の袋に詰めました。
梱包形態を診て「これはペーパーバック(紙袋)になるかな」とチェックされてました。

輸出許可証が発行され、手続きは終了です。


「お待たせました。これで手続きは終了です。」と言われたのですが、
私は梱包に封をしておらず、梱包された中味が検査済みの品である保証が表されていません。
第四種植物種子郵便で国内に桜草の苗を送るときも、窓口で問答が始まる地域ですから、
海外への航空便はさらに厄介なことになるかもしれません。
「これが検査済みであると解るには、どうすれば良いのですか?」
「Checked baggageの黄色いテープとかありませんか?」
と言うと
「ウチので良ければ、貼りましょうか?」と言ってテープ貸してくださったので、封をしました。


あとは受取人の住所氏名も記録されるので、宛名書きを確認された際に
「中に植物が入っていることを示すために『PLANT』と書いた方がいいですね。」
「なかにはご丁寧に「生きた植物」と『LIVING PLANT』と書く人もいますよ。」
と教えてくれたので『LIVING PLANT』と書き加えました。
「あ、そうだ。ついでにウチのハンコも捺しておきましょう!」と言って、ハンコを捺してくれました。


輸出許可証は袋の中に入れて送ります。
「オリジナルは袋の中で、輸出許可証のコピーを封筒に入れて袋の表に張っておくとベストだけど・・・要らないな。」
とのことでした。
幸い薄いプラスティックの書類シートを持っていたので、それに輸出許可証を挿んで同封しました。
折り曲げても良いらしいので、封筒とビニール袋も準備した方が良いと感じました。

郵便局へ持ち込んでも、
(第四種植物種子郵便とは違うのですから当然なのでしょうけど)今回はスムーズに済みました。
袋の総重量は333g。新聞紙を濡らさなければもっと軽くなってました。
切手代は覚悟していた金額よりずっと安くて、国内と大差ないように感じて、驚きました。
植物検疫所の方々には丁寧に対応していただき、有り難かったです。スムーズに終わったことに感謝感謝です。
あとは受け取り先の知人にちゃんと届くか、そして育てられるかが、気になるところです。(^^)


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