2014年04月05日

山形県レッドリスト(植物版)の改訂

山形県レッドリスト(植物版)が改訂され、山形新聞掲載記事では『絶滅種に新規登録された19種のうち、
サクラソウは2004年の調査で確認された自生地が上山市だけだったが、
11年から再調査した結果、道路を建設した影響でこの自生地が消滅、野生種は絶滅したと判断した。』と紹介された。

山形県レッドリスト(植物版)の改訂

山形大学理学部教授横山潤氏が山形県レッドリスト等掲載種選定委員会(植物)委員長なので、
DNA分析されておられるなら、上ノ山市(蔵王)の桜草は原種と証明できますが、本当に原種なのか大いに疑問です。
耕作や造成、ペンション村など人の出入りが激しい蔵王ですから、移植である可能性も否めません。
[PDF] 山形県レッドリスト(植物版)の改訂について
http://www.pref.yamagata.jp/ou/kankyoenergy/050011/sizenkankyo/plants_red_list/red_list_kaitei.pdf


2004年3月発刊の山形県レッドリスト(植物版)には、サクラソウが自生していた地域として
旧櫛引町山谷地区や常盤木地区、鶴岡市三瀬地区が記載されていますが、現地で聞き取り調査を行うと
地元では誰も桜草を栽培していないし、地元の高齢者が「桜草は無い」と明白に否定されます。
旧櫛引町丸岡地区東部(山谷地区や常盤木地区に近い方向)の方は桜草を知りません。
旧櫛引町丸岡地区西部の方は桜草を知っています。
旧櫛引町丸岡地区の西隣りの地区には、桜草自生地が在ったようです。
旧櫛引町丸岡地区の西隣りの更に西側の現在アル・ケッチァーノ&イル・ケッチァーノが在る地域にも桜草自生地が在ったようです。
私が聞き取り調査を行った結果では、このように山形県レッドリスト(植物版)のデーターとのズレを感じています。

鳥海山や月山には、個人が勝手に移植した高山植物たちが確認されています。
報道内容を精査せず、報告された事実だけを記載する山形新聞は
「青龍寺川でイバラトミヨを64年ぶりに発見!」「50年ぶりハグロトンボ 鶴岡市街地で確認」とか、余りにもお粗末。
遊佐町のハッチョウトンボは、生息地保全のため鮭川村から個体が移植放流されたとか、そういう真実を報道しろと言いたい。
「生息地が存在していた」「発見された」という報告の事実と、真実は違う。生息していれば良いだけでもない。
山形県レッドリストを作製しても、道路工事で自生地が消滅したなんて、データーが活用されていない証しであり
なんのために県税を使い山形県レッドリストを作製するのか。山形県レッドリストの在り方は、問われていると思う。

山形県レッドリスト(植物版)の改訂


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