2012年03月02日
孫半土鉢.3
『甕』を陶器製の容器の総称と解釈すれば、こうなります。
つまり、仕様や用途によって呼称は変わり、瓶だったり壷だったりする。
そう考えた時に、昔の日本人の感性のこまやかさの表れに読み取れが感じがして
はたと気づきました。
農業世界 昭和15(1940)年
加藤亮太郎著『日本桜草』昭和34(1959)年
鈴鹿冬三著『日本サクラソウ』昭和51(1976)年
鳥居恒夫著『色分け花図鑑 桜草』2006(平成18)年
『世界のプリムラ』 2007(平成19)年 伊丹淸執筆
上記の中で、『農業世界』と『日本桜草』『日本サクラソウ』では、孫半土と表記していますが
『色分け花図鑑 桜草』と『世界のプリムラ』では、孫半斗となっています。
『色分け花図鑑 桜草』を読みますと、
鳥居恒夫氏は画像を添えて孫半土鉢を下記のように説明しています。
『5升入りの水瓶を半斗鉢といい、
口径5-6寸(15-18cm)の小形のものは孫半斗鉢(孫半と略称)と呼び、
植木鉢に活用して、いろいろな草木が植えられていた。』
どうですか、この巧妙な鳥居恒夫氏の手口。解ります?
5升入りの水瓶を半斗瓶と言うのは理解しますが、半斗鉢という記述ではいやはやなんとも。
上記画像では、水を張り、睡蓮が栽培されているのですから半斗鉢という表記はOKです。
でも、『色分け花図鑑 桜草』は桜草に関する一応 “図鑑” と銘打っている本です。
土を入れたら半土鉢と表記するべきでしょう。
先達の書籍で半土鉢と明記されたモノを、
巧くすり替え半斗鉢としてしまうとは、
鳥居恒夫氏と伊丹淸氏、さくらそう会の手口には、まいどまいど関心させられます。
Posted by さくら at 06:00│Comments(0)
│桜草の鉢