2007年10月05日

河床低下

ダムが出来ると、ダムに堰き止められて、上流から砂礫や石が流れて来なくなります。それでも川の流れに因って砂礫や石は下流へと流され、ダム直下から河床低下が始まります。

河床=川の底が低くなると、当然水面の位置も下がります。此処は朝日村岩本の岩本川ですが、右岸のコンクリ護岸に付いた、以前の水位の跡と、現在の水位を見比べていただくと、河床低下の度合いが分かると思います。

昔の水位跡まで伸びた階段が、モノ悲しいですね。

河床低下


赤川に月山ダムが出来る前は、雨が降れば赤川本流が増水して激しい流れとなり、岩本川のような細い川の水は本流の圧力に負けて流れ出れなくて、岩本川の合流は淀み、水位が上昇しました。

水位が上昇すると、床止め工(堰堤)の落差が少なくなり、または水没してしまうので、魚は楽に上流へ遡上していくそうです。徐々に水が捌けていったので、川底の石が流されることもなく、河床が急激に下がることもありませんでした。

でも今は、大雨洪水の予想になると、月山ダムが放水を控えるので赤川本流の水位は上がりません。ダムがない支流だけ増水する事になり、川の水は砂礫と石を持って、一気に本流へ流れてでて、河床低下を招いています。床止め工(堰堤)の落差も大きくなり、魚は遡上できなくなりました。

川を樹に例えると、本流は幹で支流は枝です。立派な樹は枝が活きています。川にも川のバランスがあり、そのバランスを補ってやるのが、川造りだと思います。



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この記事へのコメント
小国川だっけか?ダム反対運動あったようだけど、自然生態系を壊しかねないのに越したことはないけど、何十年に1回起きる氾濫のこと考えると悩ましいテーマですね。
Posted by おさむ茶 at 2007年10月05日 16:42
社会と自然との折り合いは難しいですよね。一度で完璧なモノはできないので、駄目なら悪い箇所を改善して良い方向へ持って行けたら良いのですが、二度目三度目の予算が付かないのが難点です。
Posted by さくら at 2007年10月05日 22:19
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