2007年09月02日
第四床止め工
赤川漁協が第四床止め工左岸に立てた『稚アユの捕獲を禁止します』と書かれた看板。つくづく赤川漁協は馬鹿だと思う。鮎には禁漁期間があり、赤川の場合は7月1日から友釣り解禁となり、それ以前に採捕した場合は県条例違反で密漁行為になる。赤川漁協はお願いはできても、禁止を宣言する権限はない。
そもそも赤川と大山川との合流点から河口までは、赤川漁協規則で網などを使った漁が禁止になっている。漁していけない区間なのに、看板を立てる意味が理解できない。そんなことより、看板は勝手に立てることができない。赤川漁協は看板の設置許可を得ているか否かが、気になる。
こういう無意味な看板をみるたびに、赤川漁協は、赤川のため、赤川に生息している魚のためには、何の努力もしていない組織なんだと思わずにはいられない。視点がズレていると言わざるを得ない。もっとやるべきことがあるだろう!
上記画像は赤川漁業協同組合が発行した『広報あか川』第16号である。そこの写真の解説は、下記のように記載されている。
--------------------------
新川四段(第四床止め工のこと)に、新しい魚道が完成いたしました。今度は稚アユをすくって上流へ運ぶというようなことや、木流しで遡上しやすくしたりしなくとも、安心して見ていられるようになりました、大変有り難いことであります。
--------------------------
なんのことはない、国交省へ魚道設置の陳情努力もせず44年間放置していただけの話し。赤川漁協のお陰で造築されたわけではない。しかも『安心して見ていられるようになりました』だって。ふざけるなよ、なに見て語っているんだ!!
上記画像は私が8月下旬に撮影したものだが、魚道の流れが激しすぎる。これが春先の雪代増水の時だったらどうだろう。日向川の鮭の簗場のスロープだって、木流ししてあげているのに、大人ですら横断できそうもない激流を、スムーズに稚魚が上れるわけがないではないか。
上記の写真を撮影した時、事実、ウグイの稚魚が遡上できずにいた。流れの淀みに群れており、一網でこれだけ掬えた。カモメやサギには、格好の餌場になっている。ちなみに、この時期、日向川の鮭の簗場のスロープにウグイの稚魚が群れてしまうことはない。
問題は魚道に隙間と高低差が在ること。石の裏に窪みを付けるなど、遡上途中の休憩場が無いことなどが挙げられる。根本的に第四床止め工の撤去、または全面魚道化を求めるのが最善策であろう。しかし赤川漁協は「そんなこと基本的に無理。陳情しても実現の可能性は薄いく、いつになることか分かったもんじゃない。無駄。」といい、その気は全くない。
遡上の厳しさは、上流域にカマキリが生息しているか否かでも、証明してくれている。答えは人が出すものではなく、魚が証明しているのだ。
さくらさんのおっしゃる通り、写真で見る魚道が必ずしも魚の為になっていない事は良く理解できます。
多額の予算を使用して建設されたものが、本来の目的を満たしていないのであればそれは”不良品”と呼ばざるを得ないでしょう。
公共事業に必要なのは、目先の利益・不利益にとらわれない冷静な現状分析と、謙虚な反省だと思います。