2009年10月14日

立谷沢川の夢は幻.1

化石発掘を思い立ち、夢馳せる要因になったのは、
松山文化伝承館でこの夏に開催された『化石は語る ~1千万年前からの庄内~』を見たからだ。


立谷沢川沿いからは、ホタテ貝やハマグリみたいな二枚貝の立派な化石が数多く展示されており
以前より興味があっただけに、自分の手で是非とも発掘してみたいと思ったのだ。
こんな化石を見たら、誰でも発掘してみたくなりますって!!


とはいえ、庄内の化石には、幾つか疑問を感じていた。
まず第一に、今まであちこち遊び回って来て、地質調査、地質好きな方と出逢ったことがない。
次に、新しい化石が無いこと。新しい化石発掘の話題が無いこと。
昔から石や化石、遺跡に興味があり、到道博物館や各市町村施設、公民館などの展示を観ていたので、
採取地(集落名)は知っていた。
でも、その地域の方に化石の存在を尋ねても、話しが続かない。盛り上がらない。
採取されている化石が、鮫の歯だったり巻貝だったり小さいのが多いから、人気が無いだけかもしれない。
化石床があるという三保六(さぶろく)地区に行ってみても、『何処に有るんだろう???』という具合だった。
閑話休題。
で、『化石は語る ~1千万年前からの庄内~』を観た感想は
『採取年月日が古く、しかも同じような年代ばかり』
『2000年以降の採取品が無い』ということ。
これだけ立派な貝化石が発掘されているのに、誰も再調査へ入っていないのだろうか?
(掘れば出るのが分っているから、敢えて行かないのだろうか?)
画像の立派な貝化石は個人所有なのに、第二第三の個人所有者が存在しないのは、なぜだろう?
(採取地が私有地だからだろうか?)

もう一つ、これが最大の疑問だったのが、
国土交通省新庄河川事務所立谷沢川砂防出張所敷地内に在る『砂防資料館』に
立谷沢川の石や化石が展示されているということ。
国交省なのだから、ダムや砂防ダムの有効性を啓蒙する施設というなら解る。
でも、どうして石や化石が展示しているのだろう?
国交省が地域振興を願って崇高な思想の基、
その地域の石や化石を展示するなら他所でも行っているはずなのに、展示は此所だけである。

月山ダムが工事中に、月山ダム工事事務所に『赤川に生息する魚たち』の水族館が造られた。
これはNPO鶴岡淡水魚夢童の会を主宰する岡部夏雄氏が提案と協力を行い、出来た施設だ。

工事予定地に貴重な生き物の生息が確認されてしまうと、工事に遅れが生じるので、極力避けたい。
それが小さなメダカでも、工事の妨げになる。化石や遺跡も同様だ。
妨げになるものは黙視してしまうのが手っ取り早い。
「環境への影響は少ない」「何も問題はない」と発表して工事を進めるのが主流なのに
『砂防資料館』には化石が展示されている。
『砂防資料館』にも、誰か民間の協力者が存在するのかもしれない。


色々思ったが、取り敢えず立谷沢川へ出掛けてみた。地層が観られる崖らしい崖は無かった。
科沢地区周辺を見ても、山を歩いてみても、見当も付かなかった。お手上げ。

お手上げと同時に、高い確率で一つの考えが募った。
『あれだけ立派な貝化石床が、崖から出るだろうか?』
『平らな地面からじゃないと、あの形のまま取り出せない。』
現実的に
・立谷沢川沿いに崖は無かった。
・立谷沢川は、国交省が誇る全国に先駆けた砂防施設の実験フィールド。
それらから推察して、科沢集落で採取された貝化石は
国交省の河川護岸工事に際に採取されたモノではないのだろうか。
だから採取年月日に偏りがあり、新しいのが無い。
そう考えると全てつじつまが合うのですが・・・。

webで『科沢 貝化石』と検索。
佐藤 幸廣氏の著「立川町町史上巻 第一編 自然 第三章 地質の項」を知る。


現地を歩いた後に本を読めたことは幸せでした。夢がみれたんですもの。
立谷沢川沿いをさまよい、楽しい時間を過ごせたのですから。
これを読んだら、馳せた思いは一撃で打ち砕かれ、現地に行くことも無かったでしょう。

全ては推察通りでした。


タグ :化石

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