2009年06月15日
記者の資質
山形新聞は2007年に
『鶴岡市内を流れる内川で、イバラトミヨが、64年ぶりに発見された』と記事を掲載したので
それに対して私は、2007年11月13日『イバラトミヨ』を書き、
内川の上流、板井川地区にはイバラトミヨの営巣地があることを書きました。
『内川でイバラトミヨが64年ぶりに見つかった』と騒いだ人の中には
そのことを知っている赤川漁協の組合員も一緒にいながら、
どうして『内川でイバラトミヨが64年振りに見つかった』と騒げたのか、馬鹿気た話しだと書きました。
山形新聞は2008年に
『農業用水路にイバラトミヨ 鶴岡・稲作期を終え“救出”』という、
微笑ましい記事を掲載しました。
それに対して私は
2008年10月29日『危惧すべき事態』
2008年11月01日『内川のイバラトミヨ』を書きました。
『農業用水路にイバラトミヨ 鶴岡・稲作期を終え“救出”』は、微笑ましい出来事ですが、
『去年夏には中心市街地の内川で64年ぶりに発見されており、云々。』
の一文が大変気になったのでBlogネタにしました。
確かに「64年ぶりの発見です」と発言した人は居たでしょうから、記事は事実でしょう。
でも、64年間確認されていなかった証拠はありませんし、
鶴岡淡水魚夢童の会を主宰する岡部夏雄著『庄内淡水魚探訪記』
2000年10月21日発行(本に関する問い合わせは岡部夏雄宅、電話0235-23-1185まで。)には
内川でイバラトミヨを確認されたことが記されてあります。
そして2009年6月13日山形新聞に
『イバラトミヨ、市街地にいた! 鶴岡・山形大の水路で学生たち捕獲』
の記事が載りました。
2008年10月29日の『危惧すべき事態』がいよいよ具現化してきましたね、山形新聞は。
2009年04月28日『侮辱的な記事』に書きましたが、
山形新聞の庄内担当の記者は、見て感じて「事実だ」「これは話題になる」と思えば、なんでも記事にしてまう性格ようです。
新聞は事実を書くのは当然ですが、記者なら『なぜ?』『どうして?』『本当?』『他の視点は?』『今後の展望は?』等々
物事を勉強して探求して、事実を噛み砕いて自分のモノにしてから、自分の心と言葉で真実を伝える記事を書いてほしい。
見た聞いた、現場の言動というその場の事実のみを記事するなんて、新聞記者としての資質を疑ってしまいます。
話題性重視ならスポーツ新聞や芸能担当になれば良いのに。
自然環境問題が注目されるのは嬉しいですけど、
イバラトミヨやメダカ、ホタルなどを、シンボルとして祭り立て
何でもかんでも記事にしてしまう風潮は関心しません。
山形大学の生徒も、もっと勉強してほしい。
内川の時もそう。今回の生物環境学科の学生もそう。
庄内でフィールドワークを行っているのだから、『庄内淡水魚探訪記』を読むとか、
事前に庄内に生息する生き物を知っておくべきです。
生物環境学科なら、自主的にフィールドワークしていれば気づける、普通の話しです。
大久保教授の発言の揚げ足を取るようで恐縮ですが
「赤川などから迷い込んだ可能性もある」だなんて、この教授も何を調べているのか悩みます。
大道堰は青龍寺川から、
青龍寺川は赤川から取水していますが、
赤川にイバラトミヨは生息していません。青龍寺川へ注ぐ板井川に営巣地があるのです。
赤川から取水され、途中幾つもの川と水路が注ぐ青龍寺川。
その水が流れる大道堰で、
「たまに捕まるのはザリガニぐらいで、魚は見ていない」なんて分け、おかしいでしょ。
『‘たまに’捕まるのはザリガニぐらい』って、大道堰は子供たちの‘ザリガニ捕りのメッカ’ですよ。
「教授の発言を鵜呑みにして記事を書くな」と言われても
それは難しい問題でしょうけど、新聞記者なら少しは勉強して、真実を伝える記事を書いてほしいものです。
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イバラトミヨ、市街地にいた! 鶴岡・山形大の水路で学生たち捕獲 2009年06月13日 13:38
鶴岡市の山形大農学部敷地内を流れる農業用水路「大道堰(だいどうぜき)」で8日、同学部の学生たちが清流に生息する希少淡水魚のイバラトミヨを捕獲した。住宅や学校、商店などが並ぶ市街地の水路での出来事に、捕獲した学生や担当教授は「こんな街中の川にいるなんて」「迷い込んだのか」と驚く一方、付近にすみつく可能性に期待を寄せている。
大道堰は、赤川の支流・青龍寺川の稲生分水工から市中心部の住宅地などを流れる。延長は約3キロ。8日は、同学部生物環境学科の大久保博教授の授業に出席した学生らが、実験実習で学部敷地内を横断するように流れる堰の生物生態調査を実施。水を網などですくった際、次々とイバラトミヨ5匹を捕まえた。
捕獲したのは、2年の浜津宏駿さん(19)、佐々木亮祐さん(19)、石塚哲也さん(20)の3人。1匹目を捕まえた浜津さんは「イバラトミヨを見たことがなかったので、最初はオタマジャクシかと思った」と振り返る。2匹目を捕った佐々木さんは「1匹捕まっていたので、もしかしたらと思い、網を入れたら入っていた。実物を見たのは初めて」、3匹捕獲した石塚さんは「あまりにも捕まるので驚いた」と話す。イバラトミヨは、写真に収めデータを取った後、堰に返した。
ここ数年、堰での生物生態調査を行っている大久保教授は「たまに捕まるのはザリガニぐらいで、魚は見ていない」という。巣の有無や生息しているかどうかは不明。赤川などから迷い込んだ可能性もあるらしい。大道堰は比較的きれいな水がゆっくりと流れ、えさとなるユスリカの幼虫などもいる。「巣作りに必要な水草など水生植物があれば、すみつく可能性は十分にある。そうなれば市街地でもあり、学生だけでなく、子どもたちの素晴らしい教材になる」と話している。
『鶴岡市内を流れる内川で、イバラトミヨが、64年ぶりに発見された』と記事を掲載したので
それに対して私は、2007年11月13日『イバラトミヨ』を書き、
内川の上流、板井川地区にはイバラトミヨの営巣地があることを書きました。
『内川でイバラトミヨが64年ぶりに見つかった』と騒いだ人の中には
そのことを知っている赤川漁協の組合員も一緒にいながら、
どうして『内川でイバラトミヨが64年振りに見つかった』と騒げたのか、馬鹿気た話しだと書きました。
山形新聞は2008年に
『農業用水路にイバラトミヨ 鶴岡・稲作期を終え“救出”』という、
微笑ましい記事を掲載しました。
それに対して私は
2008年10月29日『危惧すべき事態』
2008年11月01日『内川のイバラトミヨ』を書きました。
『農業用水路にイバラトミヨ 鶴岡・稲作期を終え“救出”』は、微笑ましい出来事ですが、
『去年夏には中心市街地の内川で64年ぶりに発見されており、云々。』
の一文が大変気になったのでBlogネタにしました。
確かに「64年ぶりの発見です」と発言した人は居たでしょうから、記事は事実でしょう。
でも、64年間確認されていなかった証拠はありませんし、
鶴岡淡水魚夢童の会を主宰する岡部夏雄著『庄内淡水魚探訪記』
2000年10月21日発行(本に関する問い合わせは岡部夏雄宅、電話0235-23-1185まで。)には
内川でイバラトミヨを確認されたことが記されてあります。
そして2009年6月13日山形新聞に
『イバラトミヨ、市街地にいた! 鶴岡・山形大の水路で学生たち捕獲』
の記事が載りました。
2008年10月29日の『危惧すべき事態』がいよいよ具現化してきましたね、山形新聞は。
2009年04月28日『侮辱的な記事』に書きましたが、
山形新聞の庄内担当の記者は、見て感じて「事実だ」「これは話題になる」と思えば、なんでも記事にしてまう性格ようです。
新聞は事実を書くのは当然ですが、記者なら『なぜ?』『どうして?』『本当?』『他の視点は?』『今後の展望は?』等々
物事を勉強して探求して、事実を噛み砕いて自分のモノにしてから、自分の心と言葉で真実を伝える記事を書いてほしい。
見た聞いた、現場の言動というその場の事実のみを記事するなんて、新聞記者としての資質を疑ってしまいます。
話題性重視ならスポーツ新聞や芸能担当になれば良いのに。
自然環境問題が注目されるのは嬉しいですけど、
イバラトミヨやメダカ、ホタルなどを、シンボルとして祭り立て
何でもかんでも記事にしてしまう風潮は関心しません。
山形大学の生徒も、もっと勉強してほしい。
内川の時もそう。今回の生物環境学科の学生もそう。
庄内でフィールドワークを行っているのだから、『庄内淡水魚探訪記』を読むとか、
事前に庄内に生息する生き物を知っておくべきです。
生物環境学科なら、自主的にフィールドワークしていれば気づける、普通の話しです。
大久保教授の発言の揚げ足を取るようで恐縮ですが
「赤川などから迷い込んだ可能性もある」だなんて、この教授も何を調べているのか悩みます。
大道堰は青龍寺川から、
青龍寺川は赤川から取水していますが、
赤川にイバラトミヨは生息していません。青龍寺川へ注ぐ板井川に営巣地があるのです。
赤川から取水され、途中幾つもの川と水路が注ぐ青龍寺川。
その水が流れる大道堰で、
「たまに捕まるのはザリガニぐらいで、魚は見ていない」なんて分け、おかしいでしょ。
『‘たまに’捕まるのはザリガニぐらい』って、大道堰は子供たちの‘ザリガニ捕りのメッカ’ですよ。
「教授の発言を鵜呑みにして記事を書くな」と言われても
それは難しい問題でしょうけど、新聞記者なら少しは勉強して、真実を伝える記事を書いてほしいものです。
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イバラトミヨ、市街地にいた! 鶴岡・山形大の水路で学生たち捕獲 2009年06月13日 13:38
鶴岡市の山形大農学部敷地内を流れる農業用水路「大道堰(だいどうぜき)」で8日、同学部の学生たちが清流に生息する希少淡水魚のイバラトミヨを捕獲した。住宅や学校、商店などが並ぶ市街地の水路での出来事に、捕獲した学生や担当教授は「こんな街中の川にいるなんて」「迷い込んだのか」と驚く一方、付近にすみつく可能性に期待を寄せている。
大道堰は、赤川の支流・青龍寺川の稲生分水工から市中心部の住宅地などを流れる。延長は約3キロ。8日は、同学部生物環境学科の大久保博教授の授業に出席した学生らが、実験実習で学部敷地内を横断するように流れる堰の生物生態調査を実施。水を網などですくった際、次々とイバラトミヨ5匹を捕まえた。
捕獲したのは、2年の浜津宏駿さん(19)、佐々木亮祐さん(19)、石塚哲也さん(20)の3人。1匹目を捕まえた浜津さんは「イバラトミヨを見たことがなかったので、最初はオタマジャクシかと思った」と振り返る。2匹目を捕った佐々木さんは「1匹捕まっていたので、もしかしたらと思い、網を入れたら入っていた。実物を見たのは初めて」、3匹捕獲した石塚さんは「あまりにも捕まるので驚いた」と話す。イバラトミヨは、写真に収めデータを取った後、堰に返した。
ここ数年、堰での生物生態調査を行っている大久保教授は「たまに捕まるのはザリガニぐらいで、魚は見ていない」という。巣の有無や生息しているかどうかは不明。赤川などから迷い込んだ可能性もあるらしい。大道堰は比較的きれいな水がゆっくりと流れ、えさとなるユスリカの幼虫などもいる。「巣作りに必要な水草など水生植物があれば、すみつく可能性は十分にある。そうなれば市街地でもあり、学生だけでなく、子どもたちの素晴らしい教材になる」と話している。
↓生物環境学の実験実習で学部敷地内を流れる大道堰で魚などを捕獲する学生たち
↓大道堰で学生が捕まえたイバラトミヨ=鶴岡市
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Posted by さくら at 18:32│Comments(0)
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