2007年09月02日 19:20
八沢川では、両岸護岸工事がどんどん進んでいます。その際、赤川漁協は「どんどん木を切ってくれ。鮎竿が引っ掛からなくなって、釣りやすくなる。」といい、反対運動はおこしませんでした。河原に葦原と木と淵が無くなれば、増水時に鮎が一気に下流へ落とされるのは明白です。石も無いんだから。ある時は重機で河床を掘削して鮎が休める淵を造りました。これは違法行為です。
自分たちで両岸護岸工事を歓迎しておきながら、鮎が釣れないだなんて、馬鹿です。両岸護岸工事前なら国道7号線大松庵さんの脇でも鮎は釣れたでしょうが、護岸工事が進んだ今では、鮎釣り&鮎生息に向いた流程は、数km有るか無いかです。
羽黒橋といえば菓子メーカーブルボンの工場がある辺りで、河口から僅か18km前後です。広い河川敷で長い鮎竿が引っ掛かる木もありませんが、“趣(おもむき)”もなく、あんな場所で釣りする人は稀。少なくとも県外から遠征してきた人は、釣果よりも何より気持ちのイイ釣り=“趣”を尊重しますから、竿はださないでしょう。
荒沢ダムが出来る以前は、鮎は大鳥集落を通り越し、泡滝ダムの所まで遡上していたそうです。梵字川と大鳥川の合流地点が河口から31km地点であり、泡滝ダムは更に20km以上も上流になりますから、今より約3倍ほど長い流程に鮎が生息していたことになります。
現在赤川で鮎釣りといえば、河口から21km地点の赤川ゴルフ場脇〜馬渡床止め工〜黒川橋付近、26km地点の水無川合流点が人気の釣り場になっています。
それなのに、何故河口から18km前後の羽黒橋にこわだるのか。赤川本流では国交省、山形県、鶴岡市が一致団結して魚のための川造りが進んでおり、河口から魚道の設置が進んで、第四床止め工や伊勢横内床止め工に魚道が出来てきました。斯様に魚のための川造りが進んでおり、魚道を設置するなど魚が往来できる流程を伸ばす努力をしています。鮎も上流をめざして生息域拡張を図ればいい事なのに、なぜ意固地になっているのか、理解できません。
山形県では、鮎釣りは一般に7月1日に解禁になります。最上川河口から小国川合流点まで33km、寒河江川合流点まで120km、朝日町上郷ダムまで155km。天然鮎が遡上しており解禁日から釣れます。赤川は・・・、赤川が釣れ出すのは8月に入ってから、お盆過ぎから本番と言われています。カマキリが鮎釣り区間で確認できないなど、まだまだ遡上がスムーズではありません。
海の漁師さんの規則では、鮭以外は、河口にどんなに近い場所に網を仕掛けても違法ではありません。そのため、サクラマスが遡上する春になると、赤川河口では、ルアーが届くような至近距離に刺し網が何枚も張られてしまいます。それに対して赤川漁協からは「あれは海だから、ウチらには関係ね。」と一笑されました。
『広報あか川』には赤川自然再生事業のことや芋川禁漁区のことは掲載されていません。結局は自分たちの釣り場を、釣れるようにしたいという、目先だけの発想と目的なんでしょう。赤川自然再生事業に協力しないならしないで結構ですが、足を引っ張るのだけは止めてほしいです。赤川を駄目にしているのは、赤川漁業協同組合なのです。