博士現る

さくら

2007年08月30日 06:59

博士といっても、仮面ライダーの悪の組織ショッカーで改造人間を造った緑川博士ではありません。淡水魚の研究者たちが、鮎を調査するために鼠ヶ関川に来たのです。簡単にいえば昨日の続編です。(^^;

鼠ヶ関川は鮎の調査・研究のため、放流される全ての鮎の脂ヒレがカットされているので、人工産(放流鮎)と天然を完全に区別できるそうです。今年の鼠ヶ関川の天然鮎の遡上数は約2万尾。放流70kg=1.2万尾が加わり、今年の鼠ヶ関川の生息尾数は3.2万と試算してるそうです。今回の調査でも、まだ2万尾が生息しているという試算でした。

一般に人工産と天然個体の区別は、見た目では不完全だそうで、顕微鏡を使いウコロの数を数えて判断したり、「現場では下顎側線孔で見分けているそうです。「下顎側線孔が綺麗に対にあるのが天然なんだけど、山形県の人工産は育て方が良いのか綺麗に対になっている個体も多く、判別が難しい。」とのことで、山形県の人工産は優秀だそうです。




電気ショッカーで採捕した個体の天然と人工産の比率は、私の見た目では6:4で人工産が少なめ。サイズは天然の方が明らかに大きく、人工産は小さかったです。

そこで、月光川水系の放流量50kgについて尋ねてみると、「放流50kgでは5000-8000尾にしかならず、天然遡上の10分の1にもなってない。」とのこと。ということは、庄内各河川で解禁当初から釣れた20cmオーバーの鮎たちは、みんな天然だったようです。

春に遡上した天然鮎が縄張りを持ち、良い餌場を確保して大きく育つ。今年は遡上尾数が少なかったので広い縄張りを持てた事で、余計大きく育った。そこへ2〜1ケ月から遅れて、5月下旬から6月上旬人工産が放流されても、天然鮎に太刀打ち出来ず、縄張りを持つことができなかった。良い餌場を確保できないので育ちが遅く、天然と比べて明らかに小さい。と、言えるようです。


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