田沢川ダムまつりは禁漁区でイベント

さくら

2011年10月15日 19:00


山形県の魚のサクラマスは、
川で生まれると海へ下り、産卵のために再び川へ遡上してきます。
しかし、産卵場が少なくなっている現状があり、
資源保護のために、禁漁区を設けたり人口産卵床を造ったりしています。
山形大学農学部河川環境学研究室赤川漁協など一般市民も参加しての『2011度産卵床造成活動
Yell Stream:Yamagata Environmental Linkage of Life with Stream『人と川の環境連携プロジェクト』

山形大学と山形県内水面水産試験場が共同で取り組み
赤川漁協など広く市民へ呼びかけイベント行っているYell Streamが、
10月15日にサクラマスの産卵観察会を開催しました。
その一方で、10月16日に田沢川ダムまつりが開催され、
禁漁区で魚の手づかみイベントが行われます。
酒田市ホームページ『第10回 田沢川ダムまつり
(下記画像は田沢コミュニティ振興会HP、10月4日(日)より無断で拝借。ご免なさい。m(..)m)


田沢川ダム直下は、
遡上したサクラマスや、秋に産卵するヤマメやイワナの魚止めであり産卵場になっており、
禁漁区になっています。
禁漁区は、資源保護のために設置された区域であり
禁漁区では、全ての生き物の採捕が禁止されています。

禁漁区とはいえ、区画の中で放流魚を捉まえるイベントなので、違法ではない。と解釈するようだが、
サクラマスの産卵時期のに、川幅を大きく占有することは、道義的に許されるものでしょうか。

山形県ホームページに掲載された『百年の森づくり 第10回「田沢川ダムまつり」について』の趣旨・目的には
・河川の重要性について関心を 持ち、理解を深めてもらう
・この環境を守り育てる意識を醸成する
と明記されているのだから、禁漁区の意味と意義を理解してイベントを企画してもらいたい。
山形県の魚サクラマスの貴重な産卵場の一つなのだから、
『山形県の魚』を尊重しつつ貴重な生態系が残っている田沢川に想いを馳せるお祭りにしていただきたい。
来訪者と地域の交流促進に力を入れ過ぎて、おもしろ楽しいだけでは、百年の森づくりも成り立つまいに。


田沢川に漁業権を有する最上第八漁協は
今年2月より最上川でのサクラマスを釣るための新しい漁業権を設定した以上
サクラマスの資源保護に努力する義務があるはずです。
この件に関して最上第八漁協は「問題は無い。部外者は口を出すな!」と言い、
ハタハタ、鮎も広く資源保護に務めているというのに、情けない限りです。

毎年このBlogに書いていますが、舗装された道路下を流れるこれだけの川なんですから、
産卵床を造成すれば、『山形県の魚』をはじめ多くの魚を観察できる、県内でも稀な場所になるはずです。
禁漁区の主旨にも時代のニーズにもマッチして、グリーン&エコツーリズムとしての田沢川ダム地域の注目度も上がると思います。
こんなことを10年も続けている自然環境に対する認識の低さがとても残念でなりません。


2014年(平成26年) 10月21日(火)付け紙面より
川魚っておいしい!!
ダム下流の田沢川沿いでは、子供たちが魚のつかみ捕りを楽しむ一方、イワナ、ヤマメ、ニジマスが炭火で焼かれ、来場者に振る舞われた。
http://www.shonai-nippo.co.jp/cgi/ad/day.cgi?p=2014:10:21:6249




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