赤川のワカサギ

さくら

2010年09月16日 18:41

鶴岡淡水魚夢童の会を主宰する岡部夏雄氏の著『庄内淡水魚探訪記』にも記載されている事だが
赤川本流にワカサギが生息することは岡部さんから聞いていたので知っていたが、
今日初めて採捕することができた。チョー嬉しい!

雨降っているし『貴重なので保存しなきゃ!』という思いから
写真を撮るのも忘れてアルコールに入れてしまいました。


岡部さんいわく、
赤川本流に潜っている時、ふっと気づくと、
キラキラキラっと輝きながらワカサギの群れが、
サーーーーーッと遠くへ泳ぎ去るのだそうです。
「なんどか目撃するのだけど、あれを捕るのは大変だよ。」
と、本流での目撃談を聞かされ、
自分には無理と思っていただけに思いがけず採捕できたのはラッキーでした。
本流が大増水となり、流れの弱い岸に寄っていたこと。
濁流で人の気配に気づけなかったことが、採捕できた要因だと思います。

ワカサギは、庄内では赤川の他に新井田川や最上川本流に生息しています。
最上川本流に生息しているので、
ウケクチウグイが採捕されている河川に生息していても不思議ではありません。
新井田川では、新井田川河口が石垣の時代には、ワカサギを釣って喰っていたと聞いていますので
最上川本流から灌漑用水路を経て流入してきた分けではないようです。
岡部さんは『庄内淡水魚探訪記』の中で、
赤川漁協が平成10年に荒沢ダムに100万粒の卵を放流していることもあり、
赤川のワカサギは放流に因る移入種であると思われると書かれています。
奥の細道の松尾芭蕉は、
鶴岡城下から舟に乗り、赤川を経て最上川に抜け、酒田へ来て象潟まで行きました。
象潟からの帰りも酒田から舟で、赤川を通り、鶴岡城下へ戻りました。
舟が往来できる川幅と水量を有する赤川は最上川の支流だったわけで
それを考慮すると、私は赤川のワカサギを天然個体ではないかと考えます。
サクラマスが夏を越す深い淵を有する赤川ですもの、
最上川から分離されて独立河川となっても、ワカサギが生息し続けていても不可思議じゃないでしょ。

岡部夏雄著『庄内淡水魚探訪記』: jbookAmazon.co.jp


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