2010年02月11日
今更ですが.20
最後となったハプロタイプ γは、61品種もあるので、数回に分けて記していきたいと思います。
今回は2倍体の長花柱花18品種中調べ終えた10品種を掲載します。
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京鹿子 γ 2倍体 長花柱花 ?
(鈴鹿162ページ「京鹿子」:紅なでしこ咲中輪)
(鳥居23ページ「京鹿子」:長柱花 江戸末期か?。類似品種「寿」「京撫子」「紅かがり」。かがり弁平咲き)
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香炉峰 γ 2倍体 長花柱花 江戸(文化) 表裏とも純白つかみ垂咲大輪やや狂咲、越路の雪と同じ可能性
「今更ながら.18」白珠に記載済み
http://nihonsakurasou.n-da.jp/e131984.html
白珠 γ 3倍体 長花柱花 昭和37年 松木俊一 「越路の雪」の実生
(鈴鹿140ページ「白珠」:松木俊一氏作 戦時中の作出であったが、同氏が戦後に命名されたものでである。)
(鳥居60ページ「白珠」:僅長柱花 昭和37(1962)年 松木俊一発表 類似品種記載なし。)
↑
鳥居氏は「白珠」が「越路の雪」の実生であることは触れていない。図鑑とし不親切。
(鈴鹿163ページ「越路の雪」:白大輪筒薄藤色)
(鳥居58ページ「越路の雪」:僅長柱花 江戸末期 類似品種なし。「田子の浦」「香炉峰」の名で存在するものは同品種。)
(鈴鹿164ページ「田子の浦」:雪白つかみ咲大輪)
(鈴鹿151ページ「香炉峰」:白色系中の名花で、文化年間に記録があります。10数年前に、愛好家の間で間違ったものがつくられており、本ものを配布す るために毎年10数鉢も育てて増殖につとめた思い出があります。)
(鳥居「田子の浦」「香炉峰」記載なし)
鈴鹿氏の「香炉峰」を思い出話しの原因は、鳥居氏と東京のさくらそう会が原因だということを、鳥居氏の此処までの文面から、今更ながら気づきました。
大城氏が記してる事項は、『「田子の浦」「香炉峰」の名で存在するものは同品種』とも書いてませんし、鈴鹿氏の著を参考にされてものでしょう。
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紫雲竜 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期 (天保) 「紫雲」「紫雲山」は同品
(鈴鹿163ページ「紫雲竜」:表白裏薄紫切咲中輪)
(鳥居114ページ「紫雲竜」:長柱花 江戸末期 類似品種記載なし。紫雲、紫雲山というのは同品で、誤称である。)
異名同種と言わず、『誤称である。』と記している。鳥居氏の使い分けの基準が解らない。
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青海原 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期 (天保)
(鈴鹿155ページ「青海原」:天保時代の作出。表白裏青紫の星咲き(五尖状咲き)。)
(鳥居112ページ「青海原」:長柱花 江戸末期 類似品種記載なし。
花形は星咲き、または、五尖咲きと表現され、このタイプの代表品種。)
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越路の雪 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期 「田子の浦」「香炉峰」現存品はまずこれ。「白珠」の親
「今更ながら.18」白珠に記載済み
http://nihonsakurasou.n-da.jp/e131984.html
白珠 γ 3倍体 長花柱花 昭和37年 松木俊一 「越路の雪」の実生
(鈴鹿140ページ「白珠」:松木俊一氏作 戦時中の作出であったが、同氏が戦後に命名されたものでである。)
(鳥居60ページ「白珠」:僅長柱花 昭和37(1962)年 松木俊一発表 類似品種記載なし。)
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鳥居氏は「白珠」が「越路の雪」の実生であることは触れていない。図鑑とし不親切。
(鈴鹿163ページ「越路の雪」:白大輪筒薄藤色)
(鳥居58ページ「越路の雪」:僅長柱花 江戸末期 類似品種なし。「田子の浦」「香炉峰」の名で存在するものは同品種。)
(鈴鹿164ページ「田子の浦」:雪白つかみ咲大輪)
(鈴鹿151ページ「香炉峰」:白色系中の名花で、文化年間に記録があります。10数年前に、愛好家の間で間違ったものがつくられており、本ものを配布す るために毎年10数鉢も育てて増殖につとめた思い出があります。)
(鳥居「田子の浦」「香炉峰」記載なし)
鈴鹿氏の「香炉峰」を思い出話しの原因は、鳥居氏と東京のさくらそう会が原因だということを、鳥居氏の此処までの文面から、今更ながら気づきました。
大城氏が記してる事項は、『「田子の浦」「香炉峰」の名で存在するものは同品種』とも書いてませんし、鈴鹿氏の著を参考にされてものでしょう。
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十二単 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期 「嵩山」「花の宴」と同品
(鈴鹿157ページ「十二単重」:「大力無双」の狂い咲きでなくなったものではないかという説が多い。)
(鳥居30ページ「十二単」:長柱花 江戸末期 類似品種「紅女王」「玉芙蓉」。
「十二一重」とも書かれた。嵩山、花の宴で存在したものは同品種。)
(鈴鹿153ページ「大力無双」:「十二単重」はこの「大力無双」の狂い咲きがなくなったものではないかという説が多い。)
(鳥居30ページ『大力無双』の項:フリジンのない抱え咲きの株が出ることがあり、これを「十二単」と呼んでいる。)
浪華さくらそう会の山原氏のBlogだったと思うが、下記のような一文があった事を書き加えておく。
「日本桜草 嵩山(すうざん)」は花は裏は紅色で表は曙白の長柱花。浅かがり弁で深抱え咲 き。「大力無双」から生まれた品種で栽培し易い。
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三保の古事 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期「天女」の親。交配親に多用
(鈴鹿148ページ「三保の古事」:昔からの名花の1つ。性質は弱く、繁殖力も悪く、多湿を嫌います。)
(鳥居37ページ「三保の古事」僅長柱花 江戸末期類似品種「鞍馬」。繁殖力はあるが、性質が弱くて、株を維持できる人が少ない。)
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「今更ながら.14」鞍馬の項に記載済みなので割愛。
http://nihonsakurasou.n-da.jp/e131188.html
「今更ながら.18」天女の項
http://nihonsakurasou.n-da.jp/e131984.html
天女 γ 3倍体 短花柱花 昭和57年 中村長次郎 「三保の古事」の実生
(鈴鹿147ページ「天女」:中村長次郎氏作出命名。昭和42年播種、45年作出された優秀花です。親は「三保の古事」で短柱花です。)
(鈴鹿141ページ「天女」:「三保の古事」の実生。昭和四十四年選出。)
(鳥居102ページ「天女」:短柱花 1982年認定中村長次郎発表 類似品種記載なし。
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獅子奮迅 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期 稀に獅子咲きでない花あり
(鈴鹿152ページ「獅子奮迅」:江戸時代の古花。「大力無双」とともに、豪快な感じの花)
(鳥居27ページ「獅子奮迅」:僅長柱花 江戸末期 類似品種「百千鳥」。フリジンのない花も出現し、これは「百千鳥」の名で存在する。)
(鈴鹿「百千鳥」記載なし)
(鳥居27ページ「百千鳥」:僅長柱花 江戸末期 類似品種「獅子奮迅」)
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芙蓉 γ 2倍体 長花柱花 江戸後期
(鈴鹿「芙蓉」記載なし)
(鳥居65ページ「芙蓉」:僅長柱花 江戸末期 類似品種記載なし。)
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旭鶴 γ 2倍体 長花柱花 明治 「朝日鶴」とは別、「入日の灘」と同じ可能性
(鈴鹿159ページ「旭鶴」紅底白大輪。現存している旭鶴とは異なる。)
(鳥居142ページ「旭鶴」:長柱花 明治中期 類似品種「薫る花風」。
もとの名は入日の灘であったが、いつごろからか旭鶴の名で流布した。
朝日鶴は紅花で現在、この名称では存在しない。)
(鳥居41ページ『紅天鳴鶴』の項:古くに「朝日鶴」と呼んだものは同品である。)
(鈴鹿「朝日鶴」記載なし)
(鈴鹿「入日の灘」160ページ朱鷺色大輪)
鈴鹿氏が『現存している旭鶴とは異なる。』と明記した品種を
鳥居氏は『「旭鶴」である』と同定して、東京のさくらそう会は誤ったまま流布しているようだ。
「今更ながら.16」薫る花風
http://nihonsakurasou.n-da.jp/e131717.html
薫る花風 γ 長花柱花 江戸後期 (天保)
(鈴鹿161ページ「薫る花風」:鴇色大輪)
(鳥居142ページ「薫る花風」:長柱花 江戸末期 類似品種「旭鶴」。)
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