2010年01月09日

同一の遺伝子型

本城正憲 著『サクラソウ集団における遺伝的多様性の保全 に関する分子生態遺伝学的研究
51ページ 1.マイクロサテライト変異より抜粋。
分析した127品種のうち、「錦葉集」と「飛竜」、「越路の雪」と「香炉峰」、「霞の衣」と「化粧の舞」、
「神風」と「西王母」、「牡丹獅子」と「衣通姫」、「国の光」と「六玉川」、「槇の尾」と「獅子奮迅」は
それぞれ、全8マイクロサテライト遺伝子座において同一の遺伝子型を示した。

詳しい事は分りませんが、
『同一の遺伝子型を示した』ということは兄弟みたいなもの?
そう思って各品種の花の画像を比べてみることにしました。
日本桜草の花の色は、写真には捉えられない範囲とかで、
ピンクなのに紫っぽく写ったり、紫が青っぽく写る時もあるので、
花の色の違いは深く考えないでください。(^^;

「錦葉集」と「飛竜」
Blog日本桜草2008年03月17日『桜草栽培史16 銘鑑訂補拾遺1』より抜粋。
近年「錦葉集」を「金葉集」と書く向きがあるようであるが、
何十年も使ってきた「錦葉」の名を変える必要はまったくない。


「越路の雪」と「香炉峰」
埼玉県花と緑の振興センター 『サクラソウ保存品種一覧』より抜粋。
「越路の雪(こしじのゆき)江戸後期   田子の浦・香炉峰と同じ?」


「霞の衣」と「化粧の舞」


「神風(正しくは大和神風)」と「西王母」
埼玉県花と緑の振興センター サクラソウ保存品種一覧より抜粋。
神風 227 じんぷう 類似品種 西王母。
西王母 108 せいおうぼ 類似品種 神風。
山原氏のBlog日本桜草2007年02月19日
桜草の品種改名について』必読。
このBlogへのコメントより 山原茂 at 2009年01月22日
認定制度には問題があります。古花の品種混乱を正すのはともかく、認定から漏れたものの中にもよい花があります。さらに新花の認定などは、東京の「さくらそう会」の中だけの話で、全国の新花を対象としたものではありません。さらにまたかってに品種名を変えているのです。「大和神風」を「神風」に。品種名は公のもので、東京の「さくらそう会」と言えど、鳥居さんと言えど、自由になるものではありません。
山原氏『私の実生法
倍数体  4倍体………大和神風  「大和神風」も「西王母」の変化したものではないかと言われています。


「牡丹獅子」と「衣通姫」
埼玉県花と緑の振興センター
衣通姫113 そとおりひめ 類似品種 槇の尾。←類似品種が「牡丹獅子」じゃないのね。


「国の光」と「六玉川」
埼玉県花と緑の振興センター
国の光62くにのひかり 類似品種 五大州・桜の笑・浜千鳥。


↑『国の光』で検索した画像を集めてみましたけど、どれが本物か分りかねました。
埼玉県花と緑の振興センターのサイトには、類似品種 五大州・桜の笑・浜千鳥とあるので
五大州・桜の笑・浜千鳥に似た画像が、本物かと。(^^;
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八重咲きの日本桜草の中にも同じ品種名でありながら、花が違うのがありました。
3枚とも“雪美人”として紹介されていましたが、
実物を見る機会も訊ねる機会もないので、どれが本当の“雪美人”なのか判りません。


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「槇の尾」と「獅子奮迅」
埼玉県花と緑の振興センター
槇の尾175 まきのお 類似品種 衣通姫。
獅子奮迅85ししふんじん 類似品種 大力無双・百千鳥。


同一の遺伝子型ということで、花の色や形が似ているかと思いきや、全部がそうではないようですし、
『全8マイクロサテライト遺伝子座において同一の遺伝子型を示した』とは、
そういうことでもないのかもしれないですね。でも勉強になりました。面白かったです。(^^;

今日の最低気温1.8度。最高気温5.0度。11:50=4.2度。18:40=4.0度。
(11:55のNHK天気予報では、今朝の最低気温2.1度(平年比+3.0度)3月中旬から上旬並みと言ってたけど・・・。)
明日の予報最低気温1度。予報最低気温4度。
明日の降雪確立午前午後とも70%。


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この記事へのコメント
おひさ。
この類の話にはいろんな前提条件があり、また結論はその条件に大きく左右される訳なので、本を読んでない私には全くの想像になってしまいますが、普通に解釈すると、8座が同じ=遺伝的に非常に近い関係ということになります。例えば人間の兄弟で考えると、ある1座に関して父母ともにヘテロであった場合、兄弟が同じ座になる確立は1/4となります。8座全てが同じなら1/65536となります。兄弟でもこんなモノです。また現在のDNA鑑定がどの程度の座数、多型性を考慮しているか知りませんが、1/65536という値は容疑者を特定する証拠になるかもしれません。しかし植物の場合、無性的に繁殖できるので少し考え方が違うかも知れません。園芸種は一部のオリジナルからの派生なのでしょう。つまりもともとの多様性が低い生き物を扱う場合では、同じ数値でも意味が変わってくるかもしれません。
あ、そろそろ仕事。
Posted by shake at 2010年01月12日 09:08
shakeさん、
判り易い解説ありがとうございます。嬉しくて色々語りたくなりますが、長くなりそうなので我慢します。(笑)

日本桜草の花を見た目と同じ感じに写し撮るのは難しく、先日“白鈴”という品種の画像を見たときには、庄内の白に似ていると感じ驚きましたが、これはなんと山原氏が“鹿島”を親に作り出した品種だというので、もっと驚きました。山原氏は「先祖返り」と書かれていましたが、『サクラソウ集団における遺伝的多様性の保全 に関する分子生態遺伝学的研究』55ページには、野生集団にはみられな い多様な花の形態変異を示すサクラソウ園芸品種は、サクラソウという種が保有する潜在的な遺伝的変異から生み出されたものと推察される。 と記載されており妙に納得。(あとでBlogネタにしますね)。

『サクラソウ集団における遺伝的多様性の保全 に関する分子生態遺伝学的研究』では遺伝子から系統を探っていますが、浪花さくらそう会HPや浪花さくらそう会長山原氏のBlogでは、文献からさくらそうを愛でた文化と品種の系統を調べておられるので、とても面白く、いま嵌ってます。(^^)
Posted by さくらさくら at 2010年01月12日 13:31
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