2014年04月20日
2014年04月20日
八ヶ岳産の桜草
「知人から八ヶ岳産として譲り受けた品であり、高山性の植物と理解しています。」
という旨の返信をいただいただけで、訂正されませんでした。
八ヶ岳産の桜草でネット検索すれば花の画像は自生地までもヒットします。そして明らかに違います。
東京のさくらそう会の鳥居恒夫氏のように根拠もなく進言したわけではないのですから
信じて購入した人を欺き、栽培している人は悲しみ、
間違って広まっては桜草愛好者も迷惑するので、誤りは訂正していきたいものです。
2014年04月20日
報道の事実と真実
2014年4月18日(金曜日)発行 第1286号に、下記画像の記事が掲載された。
記事を読むと、旧櫛引町丸岡地区にある天澤寺周辺に桜草が自生していたと読める。
丸岡地区の西側に丸岡城跡があり、さらにその西側に接するのが天澤寺だが、
丸岡城跡および天澤寺周辺に桜草の自生地は存在していなかったので、記事は正しくない。
丸岡集落の農家の方々の耕作地に桜草は自生していたそうですが、
昭和40年代の田んぼの基盤整備の時に自生地が消滅するので個々に家に持ち帰り庭に移植。
その際、地区で相談して苗を持ち寄り、丸岡城跡と天澤寺にも移植したのだけど、結局根付かなかったそうです。
天澤寺周辺に一時とはいえ桜草が生えていたというのは事実ですが、自生地ではないということが真実です。
それに桜草はマルハナバチがいなくても受粉して種で増えます。
『今は人が手を入れて条件を整えてあげないと生育は難しい』って、それは自生環境ではないからです。
そもそも庄内地方の桜草自生地では、群生などなかったそうです。
ぽつら〜ぽつら〜と(ポツン、ポツンと)、間ばらに点在して自生していただけだそうです。
ゆえに人知れず、開花時期は田植えの農繁期ですから話題にもならず消滅したのでしょう。
庄内地方では、どこの市町村にも庄内地方の野生品種の栽培者がおり、容易に出会うことが可能ですが
採取地が具体的な個体は3地点のみ。しかし丸岡集落の農家の庭に咲く桜草は個々の耕作地から移植した個体ですから
1軒1軒訊ねて歩けば、ピンポイントで採取地=自生地が判明する貴重な個体と言えます。
しかし今回、『天澤寺周辺に自生していたのと同じ在来種』『阿部芳郎さんが天澤寺周辺で採取された苗』という
非常に曖昧な丸岡集落の個体ではない株が持ち込まれました。
そもそも阿部芳郎さんは元々庄内白も知らなかった方で、自生地個体の蒐集家ではなく、
譲渡された方の町名を記録しているだけの方です。だから雪月花に遊佐町大楯と記入した名札を差していたりします。
これは個人の管理方法なので問題ではありませんが、第三者が勝手に遊佐町大楯産と解釈してしまうから恐いのです。
私も桜草が広く栽培されることを願っているので、天澤寺に移植したというだけなら大歓迎ですが、
自生地とか原種とか、根拠もなく適当なことを書面に残されると黙っていられないわけです。
遊佐町のように、花壇で栽培して保存していくべきであり、他所で自生地復活とか有り得ない話しなので
マスコミは面白おかしく話題性重視の記事を書くのは止めてほしいです。
旧櫛引町中田地区と丸岡地区は直線で1.8kmほどしか離れていませんが、
混在せずに伝えられてきた株ですから、末永く後世に残して行きたいものです。
2014年04月20日
湧蓋山(涌蓋山)
やっと芽吹いたというより、根腐れした生き残りが辛うじて芽吹いてきたという感じです。
此処から数センチ葉を広げても、枯れて消滅する気がします。
涌蓋山は、大分県の九重連山の北西にやや離れて位置する独立峰で、湧蓋山という別記もあるようです。
ウチには湧蓋としてやってきたので名札には湧蓋と記入しました。
九重と久住、竜田(龍田)と立田などと同じ違いのようです。
でも、九重山は山ではなく、大船山系と久住山系を合わせた九つの峰が連なる九重連峰。
久住山は山であり久住山系とも呼ばれるわけで、九重連峰の1つの峰を指しますから
九重という表記は自生地が曖昧な品種というイメージを受けます。
また久住山と涌蓋山の山頂は10.6kmしか離れていません。戸田〜浮間〜田島は8kmほど。
それに対して庄内は旧櫛引町と遊佐町と旧立川町はそれぞれ30〜40kmは離れています。
にも関わらず謙虚に『庄内』と呼称するのは間違っているのかもしれません。