2012年02月23日

仙台白という品種

ネットオークションに仙台白という品種で出品された桜草がありました。
出品者は京都の方でしたが、大変興味深かったので、Blogネタにしました。

【 仙台白 】 サクラソウ野生種 希少系統保存品 山野草
・ 宮城県仙台市産のサクラソウ野生種・系統保存増殖品です。
・ 「白」とありますが、淡いピンクの大輪美花が咲く系統です(画像ほど、青味は無いです。)。
・ 分与して頂いた愛好会の方の話では、仙台およびその近隣地では、いわゆる雪白の白花が産出せず、最も白色に近い淡色の花を「白花」とした経緯があるとのことです。
・ 画質悪い。ここまで花色に青味は無いです。



私が宮城県に桜草の白花が在ることを知ったのは
昨年仙台市野草園で開催されたさくらそう展で、
仙台さくらそう会の浦澤儀行さんと出逢い、お話しを伺い、ご自宅で見せていただいたのが最初です。

浦澤さんいわく「仙台の白は純白ではなく、駒止や御殿桜のような酔白です。」
「それで私は産地(仙台市青葉区国見町)から勝手に命名して『国見酔白』と呼んでいます。」
と話してくれました。さらに、発見された仙台の白は、その1株だけ。
(自生地から見つけただけの野生品種なので、命名するのははばかれる意志のご様子でした。)

『国見酔白』は、仙台さくらそう会の顧問を努められた故ワタナベ ショウカクさんが
発見したモノで、それを浦澤さんが譲り受けたモノであり、なかなか増えないこともあり
誰にも譲渡していないので、私の他には持ってないと思いますよ。
と言われたのですが、京都の方が持ってらしたことは驚きです。

京都の出品者に、誰が仙台市の白花を譲渡したのか。
京都の出品者に、仙台白を譲渡した愛好会とは?
譲渡した人は、誰から、何所から、仙台市の白花を入手したのだろうか?
譲渡した人は、「仙台およびその近隣地では、云々」と説明しており、産地は幾つもあるというのだろうか?

浦澤さんが話してくれたことで、私がうろ覚えで恐縮なのですが、
先代の仙台市野草園の園長が七ヶ宿へ転勤となり、
その地で出会った山野草を写真に撮るのを趣味としている人が
『場所は絶対に教えないけど、白い桜草の写真を撮ったことがある。』
といって見せてくれた花も、『国見酔白』と同じだったので
その写真を浦澤さんもご覧になったそうです。
それゆえ「“この辺り” の白は、云々」と話してくれたわけですが、
浦澤さんと園長をもってして、2例しか存在を知らない花です。

浦澤さんは、『国見酔白』の他にも仙台市と近郊の野生品種を所有されていますが
仙台市青葉区国見町のように、町番地まで記して栽培されており
『仙台白』などと大雑把な表記をされると到底思えないのですが・・・。
上記画像のように、他の地域の野生品種と見比べると、確かに色は薄いですが・・・。

2011年5月に浦澤さん宅で撮影してきた『国見酔白』(たぶん)。




仙台市泉区寺岡には『寺岡』があり、泉岳には『泉岳』が存在します。
遠地の方にとっては、総称として宮城県の野生品種『仙台』で良いのもしれませんが
以前にも書きましたけど、『仙台』などという品種は存在しないのです。

これも以前一緒に書きましたけど『山形』で出回っている野生品種も滑稽です。
遠地の人にとって『山形』は山形なでしょうけど
山形県の者にとって『山形』は山形市であり、山形県ではありません。
山形市がある内陸地方に桜草は自生しておらず、自生地は庄内です。
ただ、内陸地方の各地町村では春になると山野草展が盛んに開催されており
桜草も数多く出品され、頒布されています。
山野草展の出品者に尋ねると、全て購入品だそうです。
『野生種の赤』を購入してきて、名札に『野生種』と書いて出品。余剰苗を販売。
内陸地方には山形新幹線も走っており、観光で桜草を買って持ち帰り
「山形で買って来た『野生種』よ。」ということになったり
「山形の友人から送ってもらった『野生種』なんだ。」ということ等で
『山形』という品種になった可能性も無きにしも在らずです。

私から言わせてもらえば
存在するなら仙台市青葉区国見町産の『国見酔白』のみである。
それ以外で『仙台白』が存在するなら、浦澤さんと私にとって、大ニュースとなるでしょう。
野生品種として出回っている『仙台』『山形』は、あてにならない!

・・・庄内平野の桜草を『庄内』と呼ぶ私も批難される対象かな・・・  


Posted by さくら at 19:00Comments(2)日本桜草について

2012年02月23日

宇宙サクラソウ

さいたま市出身の宇宙飛行士若田光一さんが宇宙へ持って行った錦が原の桜草を
宇宙サクラソウということは知っていますが、いつの飛行でなん株持って行ったのか、
戻って来た株を、根茎で増やしたのか採取した種子を育成、栽培したかは、私は知りません。
そんな宇宙サクラソウは通販サイトにも登場しますが、
宇宙メダカのようなもので、経歴だけの存在だと思っていましたが、
こと桜草に関しては、そうではないようです。


野生品種とは思えない花容に、
日本に持ち帰ってからの栽培で、別の園芸品種と取り間違えたのではないかと思えるほどですが、
名札には番号が振ってあり、こまかく管理されているようですから
「宇宙」帰りの実生品にたくさんの変異株が出た。ということなんでしょうね。
この多彩な変化ぶりは、凄いですね。
これが数多くの園芸品種を生んで来た桜草の特性なんですね。面白いなあ〜♪


  


Posted by さくら at 12:00Comments(0)日本桜草について

2012年02月23日

加茂荘八重咲き桜草販売再開(今期終了)

加茂花菖蒲園のオリジナル八重咲き桜草の通販が再開されましたicon12icon14
(受注は2012年2月末日の注文書到着分までなので、今期は終了。来年も販売してほしいですね。)
『雪の舞』は異種同名になっていただけに、『友鶴』へ改名されました。対応が早ですわ。

注文は1人1品種につき1芽。

注文方法
6.e-mailアドレス またはFax番号
Fax または郵便にてご注文ください。
電話でのご注文はお受けできません。
発送時期と地域:発送は2012年2月末日の注文書到着分まで。発送地域は日本国内に限ります。
ご質問などについて:ご質問は電話にてお願いします。必ず電話でお願いします。
平日08-17時まで。担当者、一江(いちえ)。電話番号 0537-26-1211。

ご注文および連絡先
郵便番号436-0105 静岡県掛川市原里110
加茂花菖蒲園
担当:一江、梶浦(かじうら)
電話0537-26-1211
ファックス0537-26-1213







  


Posted by さくら at 06:00Comments(0)日本桜草12