2010年02月17日

展示会場画像.1

浪華さくらそう会誌40号(平成17年度版)『日本桜草総銘鑑(最新版)』
のコピーと、展示会場の画像をご好意で頂戴しました。
『日本桜草総銘鑑(最新版)』は古典をはじめ多くの文献に載っている桜草品種名を集めた目録です。
これを見てしまうと自分が書いた『今更ですが』などは無知が成せる業であり、赤面の至りです。

『日本桜草総銘鑑(最新版)』には数多くの品種名が紹介されており、さくらそうが古典園芸であることを実感します。
鳥居氏やさくらそう会は独断と偏見で身勝手に品種認定を行っていますが、これを見たらそんなことは出来ないはずです。
また、『日本桜草総銘鑑(最新版)』を眺めていて『あれ?』と感じる箇所は、大概さくらそう会誌のみに掲載された品種名でした。

例えば「高砂染」。
さくらそう会認定品種で鳥居著「色分け花図鑑 さくらそう」に紹介されていますし
さくらそう会を通して関東地区のさくらそう愛好会の方々に流布されてしまっているせいでしょうか
web上でも多く画像を見かける品種ですが、
『日本桜草総銘鑑(最新版)』をみますと、
「高砂染」は鳥居著『さくらそう』昭和60年にのみ掲載のようです。
一方「高砂」は、『桜草作伝法』『京都園芸クラブ』『桜草銘鑑 伊藤重兵衛 明治21・32・40』
『サクラソウ 渋江長伯巣鴨薬園長寛政年中腊葉』に載っている品種名のようです。
鳥居氏がさくらそう界における功績は大きなものがありますが
功名心に駆られ、それを担ぐさくらそう会の影響もあり、
誤った見識が関東地区を中心にインターネットを通して全国に発信されているようです。

『日本桜草総銘鑑(最新版)』は、さくらそう愛好者の方に是非とも読んで頂きたい内容です。
『日本桜草総銘鑑(最新版)』は文字だけで品種名をつづった目録なのですが、見ていて飽きません。
なにより、これだけの品種名があることには古典園芸の歴史と先人たちの思いを感じる面白さがあります。
古典園芸のさくらそうには、こんなにも多くの品種があることを知っていただきたいと思います。
浪華さくらそう会に問い合わせれば、数に限りはあると思いますが、入手は可能かと思います。是非!!



インターネット上には、さくらそうは古典園芸でありながら
意外と同じような品種しか紹介されていないので、
展示会場の画像の中からみつけた、インターネット上であまり見かけない品種などを紹介します。

↓まずは展示会場の画像の中からみつけた名札の差し間違いとおぼしき鉢と当該品種。



「八橋」には2種類あるみたいです。
「八橋」:濃紅吹掛絞 桜弁 桜草花品全 文化9年
「八橋」:桃色 大輪 作出者 溝口正直 昭和38年


「錦葉集」には2種類あるみたいです。
「錦葉集」:裏紅表曙白 切裂大輪 
『桜草銘鑑 伊藤重兵衛 明治21・32・40』
『鈴鹿冬三「さくらそう」昭和51年』『鈴鹿冬三「日本さくらそう」昭和54年』
『鳥居恒夫著「さくらそう」昭和60年』
「錦葉集」:白地紅絞 中輪 植松幹「実際園芸」昭和10年5月号

  


Posted by さくら at 19:30Comments(0)日本桜草について