2007年07月30日

憧れの浄禅寺川

酒田市立図書館所蔵の松森胤安著『両羽博物図譜』、魚類図譜 川魚部に‘鮎’が記されている。現在は酒田市立図書館のHPから松森胤安の『両羽博物図譜』を、デジタル画像で閲覧することができる。

鮎類 鮎鮭属類別五類之第一類
真鮎種 鮎類種別二種之第一種
その中に下記の記述あり。

『一体に鮎は軟柔にして其の味至美上等の魚なり、然れども其産地に依って多少の異同あり。飽海郡浄禅寺川、福山川等のものは頭小、身大最名品とす。西田川郡五十川の産は秋に先んずて出づ又、名品赤川は上流やゝ大なり或いは尺余に至る有るべし。』(原文はこちら参照)

庄内で美味しい鮎の産地を伝える一文なのだが、現在飽海郡に浄禅寺川と福山川なる河川は存在しない。しかし、八幡町に常禅寺地区と福山地区が在るので、浄禅寺川=荒瀬川、福山川=日向川だと推察した。




松森胤安が赤川之下り鮎を描いたのが明治二十四年十月五日(1891年)。温海川之鮎は明治十八年九月二十九日(1885年)である(原画はこちら参照)。116-122年前の鮎を未だに味わえるとは考えてはいないが、当時に想いを馳せて釣りを楽しんでみるのも一興である。

そんな思いで出掛けてみるも、川にハミ跡もなく「今年は地鮎(天然鮎)が上ってこない。いねもの。」とのこと。魚がいないのでは釣れるわけもなく、名品を味わうこともできないではないか。楽しみには来年に取っておこう。(^^;

  

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Posted by さくら at 07:31Comments(6)その他07鮎釣り