2007年06月10日

自然保護活動

今日午後2時からさくらんぼテレビで東根市の小見川のイバラトミヨを放映します。小見川は、分かり易く言うと山形空港の裏=東根インターの隣りを流れる湧き水が集まってできた川で、内容はそのに生息する『貴重なイバラトミヨ雄物型の生息個体数が減っている』ということのようです。
http://www.sakuranbo.co.jp/info/2007document.html

小見川の昔と今とでは、湧き水の流入量が減少しているなど、環境の変化もあると思います。ブラックバスを密放流されたこともありました。でも、イバラトミヨ雄物型の生息個体数が減っている要因は、保護活動している方々にもあると思います。

彼らは地元小学校と協力して、一斉捕獲イバラトミヨ生息個体数調査を毎年行っています。胴長を履いて半月網で『ざっこしめ』を行い、直接捕らえて個体数を確認する調査です。他にも、保護を目的に川の中を歩いています。

メダカや小鮒やドジョウなど『ざっこしめ』の経験がある方なら理解してもらえると思いますが、落ち葉の細かいのが集まったような、魚が潜んでいそうなモワモワ・フワフワ感ある箇所が川に在ります。特に葦根周りなどに。

生息調査だといって頻繁に小見川に入り、葦周りをゴソゴソ網を入れて魚影の確認をしていては、葦根周りからモワモワ・フワフワした物が流失してしまいます。『イバラトミヨは、3月から7月頃に水中の草茎や毛根などに巣を作り、産卵・哺育する習性がある』と分かっていながら、巣作りの材料にもなる毛根などを流失されているようなものです。魚だってゴソゴソやられる環境は嫌でしょう。

遊佐町の牛渡川も同様です。湧き水の美しい清流としてNHKが頻繁に放映したことで全国的に有名になり、自然観察と称して胴長を履いて川を歩くツアーを行ってきました。毎週のように数名から10数名が川を歩いたことで、ヌマガレイの姿が消えてしまいました。鷲や鷹、熊の観察会で、スノーモービルやヘリコプターで生息圏に入り込んで調査しているようなもんですよ。

魚は守りたい。広く関心を持ってもらいたい。自然保護は難しいです。




閑話1
岩魚が生息する沢があり、コンクリートの落差工に魚道を付けてほしいと、県職員に相談しました。話しを聞いて「えっ、あんな場所に岩魚が居るの?」と驚いてました。しばらくして「本当で岩魚いんなんけの。27-28cmの岩魚3匹釣れだけよ。(^^)」と喜びの釣果報告をしてくれました。保護対策の前に、保護すべき岩魚は居なくなることでしょう。

閑話2
普通のイバラトミヨですが、養殖場跡地に辛うじて生息している場所があります。長年放置されたので池の中は落ち葉や土砂が堆積して水深がとても浅くなっています。コンクリートの底に堆積物はヘドロ化しており、堆積物を取り除きたいと考えるのですが、生息と繁殖に必要な水草は堆積物があるから生えているわけで・・・難しい問題です。

閑話.3
鶴岡市なら、青龍寺川から内川に生息しています。先日赤川漁協がニジマスの成魚500尾ほどの放流をおこなった青龍寺丸岡分水路にいくと、イバラトミヨを見ることがきますよ。ニジマスに喰われていなければ。  


Posted by さくら at 09:15Comments(1)その他07